モントゥーのラヴェル「ボレロ」、「マ・メール・ロワ」ほか

聴いている音楽
03 /06 2017
フランスの名匠、ピエール・モントゥーのラヴェルを聴いてみました。収録曲は「ボレロ」、「ラ・ヴァルス」、「マ・メール・ロワ」で、オーケストラはロンドン交響楽団です。1964年のPHILIPSの録音で、モントゥーが亡くなる約四か月前のもののようです。

録音は何かもさもさした感じであまり良い印象を受けませんでした。演奏の方は「ボレロ」と「ラ・ヴァルス」は、ゆったりと気だるい感じで、これはこれでいいかなと思うのですが、オーケストラの音程やアンサンブルの精度がちょっとなぁ・・・と感じる部分がありました。まあ、このあたりは時代のせいなのかもしれません。クリュイタンス/パリ音楽院管を聴いても同じようなことを思いましたし・・・。

ところが「マ・メール・ロワ」はどうでしょう。そのようなところは気にならず、むしろ悲しみを湛えた音楽が、モントゥーの優しく大らかで包み込むような指揮から自然に引き出されているようで、すごく良かったですね。いい意味で色彩感はあまりなく枯れた味わいを感じました。



ロメウス弦楽四重奏団 第3回演奏会

コンサート(その他)
03 /01 2017
3月は初っ端からコンサートです。札響現役団員の物部さん、廣狩さん、客演奏者の坪田さん、元コンマスの市川さんによるカルテットを楽しんできました。

■ロメウス弦楽四重奏団 第3回演奏会

ボロディン 弦楽四重奏曲第2番 ニ長調
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 作品127

市川映子(第1ヴァイオリン)、坪田規子(第2ヴァイオリン)
物部憲一(ヴィオラ)、廣狩理栄(チェロ)

2017年3月1日(水)19:00~
北海道立文学館


前半はボロディンの2番。第4楽章だけはなぜか少々理屈っぽいけど、第1楽章や第3楽章などとてもロマンティックな佳曲です。奥さんに献呈されたのですね。曲中にしばしば現れる第1ヴァイオリンとチェロの掛け合いは会話のようだなあと聴いていて感じ入りました。

後半はベートーヴェンの12番。14年間のブランクの後に作曲した最初のカルテットで「後期」のスタートを飾る作品のようです。プログラムにも「作曲時は第9交響曲やピアノソナタ30~32番の作曲時期とほぼ重なり、大変充実した曲になっている」とありましたが、全楽章で一番長い第2楽章の美しさ、音の立体感と迫力の終楽章など生で聴いてホントそう感じました。演奏も第1回の時に物部さんが「このカルテットではベートーヴェンをやりたい」とお話されていたように、前半以上に気合の入った素晴らしい演奏でした。たった4人で繊細な弱音から圧倒する大迫力まで表現できるカルテットの面白さを感じました。終演後、一緒に聴きに行った友人は「シンフォニーのようだ」と呟いていました。

アンコールはハイドンの弦楽四重奏曲第38番「冗談」からスケルツォが演奏されました。

最後に今回のコンサートにあたって、ボロディンはシュトイデ弦楽四重奏団、ベートーヴェンは上海カルテットのディスクで予習したことを書いておきます。


インバル/都響 マーラー「復活」

聴いている音楽(国内オケ)
02 /26 2017
日本のオーケストラの録音を聴いていました。

エリアフ・インバル氏の都響プリンシパル・コンダクター(2017.2現在は桂冠指揮者)就任とともに2008年に始まったマーラーチクルスの第4弾、エクストンから発売されている2010年の演奏会のライヴ録音です。ソプラノ:ノエミ・ナーデルマン、メゾ・ソプラノ:イリス・フェルミリオン、合唱:二期会合唱団という布陣です。

インバル氏、さすがはマーラー指揮者ですね。力強く、引き締まり、ときに豊潤で陶酔的な響きを自在に引き出す自信溢れる演奏だと思いました。クライマックスも感動的で、収録されている多数のブラヴォーからもそれがうかがい知れます。

都響は日本のオーケストラの中で最もマーラーの演奏に慣れている楽団の一つでしょうが、それにしてもベストと思われるようなレベルの高い演奏かと思います。データを見る限り1公演の録音をそのままディスク化したようにも思えますが、キズひとつない演奏です。これだけの演奏が聴けるなら、超一流の外来オケを除いて、在京楽団で十分満足を得られると思いました。

サントリーホールでのエクストンの録音もまるでホールで聴いているかのような自然で素晴らしいものでした。



クレンペラー バッハ「管弦楽組曲」

聴いている音楽
02 /25 2017
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クレンペラーの最晩年の頃の演奏を聴いていました。1969年にEMIにニュー・フィルハーモニア管弦楽団と収録したJ.S.バッハの管弦楽組曲全曲です。

古楽器のスッキリとわびさび溢れた演奏に慣れ親しんだ耳には、随分スローで音の厚みのある一点一点揺るぎない巨大な演奏に聴こえます。ただ、表現としては第3番の「エア」なんかもそうですが、ロマンテッィクな情感を廃したわりと冷たい感じで、そのあたりが古いけど魅力を失わない演奏なのかなと思います。

各組曲の「序曲」は出だしからかなり遅く、全体で第2番、第3番は10分以上、第4番に至っては11分以上かかっています。感覚的には特に第2番が一番遅く感じましたが、情報量の多さに飽きることがありませんでした。第3番、第4番ではティンパニがかなり抑制されている一方、トランペットの明快かつ品のある高音域の吹奏に気持ちよさを感じます。

本日の札幌はトランペットの音がよく合う青空です。


遠藤真理さんが読響のソロ・チェロ奏者に就任!

音楽
02 /21 2017
ぼやっと読響のサイトを見ていましたら、2017年2月2日のニュース・トピックスに「2017年4月 遠藤真理さんがソロ・チェロ奏者に就任」(※)とあるのが目に留まりました。

ええっ、そうなの!! と、やや3週間たってから気づいて驚く田舎者っぷり(笑)。

なにが驚くかというと、これまでソロや室内楽で活動されてきましたし、これからもこのような活動を中心にやっていかれるのかなと思っていたからです。でも、まあ向山佳絵子さんも今はN響で首席やってますしね・・・。

「就任コメント」によると、チェロでの女性の入団は始めてとのこと。また一年間ゲスト首席奏者で演奏したとあります。早速読響シンフォニックライヴで確認してみましたら、はい、たしかに演奏されていました。

昨年末に聴いたラフマニノフがすごく良かった遠藤さん。ますます今年も何とかしてコンサートに行きたい気持ちが高まりました。

※ 読売日本交響楽団のwebサイト~「2017年4月 遠藤真理さんがソロ・チェロ奏者に就任」