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ロメウス弦楽四重奏団 第6回演奏会

音楽鑑賞
11 /10 2018
■ロメウス弦楽四重奏団第6回演奏会

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第3番ニ長調作品18-3
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番ハ長調作品59-3「ラズモフスキー第3番」

市川映子(第1ヴァイオリン)、坪田規子(第2ヴァイオリン)
物部憲一(ヴィオラ)、廣狩理栄(チェロ)

2018年11月9日(金)19:00~
北海道立文学館

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ベートーヴェンが最初に書いたという明るく伸びやかな第3番と、印象的な和音で始まる「ラズモフスキー第3番」というこの日の演奏会。両方とも良かったのですが、特にいいなと思ったのは、ラズモフスキー第3番の第2楽章でしょうか。チェロのピチカートに乗せて奏でられる暗いテーマは、まるで呼吸をしているような深い響きで大いに魅了されました。まさにこの日の演奏会の白眉だと感じました。それから、ヴィオラ、第2ヴァイオリン、チェロ、第1ヴァイオリンと受け継いで始まる終楽章。ここでのアンサンブルの愉しさや迫力も素晴らしかったと思います。やはり充実の一曲ですね。室内楽は人数が少ないだけで、音楽は広く伸びやかに。決して小さくまとまるものではないとあらためて感じた次第です。

熱演でしたが、ヴィオラの物部さんからアンコールをしないのは「つまらない」とお話があり、ハイドンの弦楽四重奏曲第77番「皇帝」から第3楽章メヌエットが演奏されました。まさにクールダウンに相応しい品のある演奏。ベートヴェンの全曲演奏は今回で半分を終えたとのこと。残りも楽しみです。


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映画「リズと青い鳥」を観る

その他
11 /03 2018
快晴でこの時期にしては暖かかった文化の日、新千歳空港国際アニメーション映画祭で、武田綾乃さんの「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」を原作とした映画「リズと青い鳥」を鑑賞してきました。

高校の吹奏楽部に所属する3年生、オボーエの「鎧塚みぞれ」とフルートの「傘木希美」という親友同士が主人公です。

「リズと青い鳥」はふたりの学校が吹奏楽コンクールの自由曲として選んだ曲で、劇中、童話をもとにした作品とされています。内容は森にすむ孤独な娘リズのもとに、ある日、少女となった青い鳥が現れ、お互いが家族を得て幸福に暮らす中、リズは少女が実は青い鳥であることを知り、最後は少女を愛するがゆえに、自由になるべきと、青い鳥を放つというもの。

曲の第3楽章にはオーボエとフルートが絡み合う長大なソロがあり、静と動、陰と陽のような対称的なみぞれと希美は、同じ中学の吹奏楽部出身で、みぞれはクラスで孤独にしていたところ、希美から勧誘されて入部した経緯もあり、自分たちをリズと青い鳥の関係に重ねつつ、演奏や卒業後の進路を考えていく中で、自己を確立していくというようなストーリーです。

観ての感想はというと、自分自身が元吹奏楽部員だったからもあるので多少バイアスがかかっていると思いますが、これが実に良かった!。

まず「リズと青い鳥」の音楽。愁いを帯びた音楽は一度聴いても印象に強く残り、一瞬で魂をわしづかみされるようでした。また、作画の美しさ、生活音の隅々に至るリアリティの追求も、繊細に作りこまれた作品でした。これは劇場以外ではなかなか味わえない体験でした。そして、内容も非常に深いものがありました。みぞれと希美は「リズ」と「青い鳥」のどちらなのか・・・・。それに気づくラスト30分ぐらいは、青春の「危うさ」というか「残酷さ」というか、そういうリアルさを見せつけられ、なかなか深く、重いものがありました。