晩秋

雑記
10 /29 2016
今週末の土日だけ北大のイチョウ並木がライトアップされるとのことで観てきました。日本シリーズが熱戦中ですいていると踏んで行ってみたのですが、結構人は出ていましたね。これを見た後、午後9時をまわったころから札幌の街には雪がチラチラ舞い始めました。
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マティアス・ヘフス(tp) ソロ・ド・コンクール

聴いている音楽
10 /25 2016
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中古CDショップでなかなかいいディスクにめぐりあいました。元ハンブルグ国立歌劇場の首席奏者で、ジャーマン・ブラスのメンバーでもあるヘフスさんの近現代のトランペット独奏曲を集めたディスクです。

1 オネゲル : イントラーダ
2 シャリエ : ソロ・ド・コンクール
3 ボザ : ルスティク
4 ズーターマイスター :ガヴォット・ド・コンセール
5 フランセ : ソナチネ
6 プログ : 3つのミニチュア
7 ヒンデミット : トランペット・ソナタ 変ロ調
8 エネスコ : レジェンド

マティアス・ヘフス(トランペット)
ステファン・キーファー(ピアノ)

(CRYSTON・2009年録音)

ロータリートランペットによる太く柔らかい響きは頭にキンキン響かなくてとても好みです。地元札響もそうですが日本のオーケストラでは独語圏の作曲家の曲で用いられますが、このアルバム中ではオネゲルはスイス、シャリエはベルギー、ボザとフランセはフランス、プログはアメリカというように独語圏以外の作曲家の曲が取り上げられており、そこに面白さを感じます。

全曲の中ではヒンデミットの第1楽章でピアノがもっと力強い打鍵だったらなあとも感じましたが、そのほかはとても満足いくものでした。特に最初の3曲(オネゲル、シャリエ、ボザ)はトランペットの表現力の幅に心惹かれるものがありとても良かった!。それからフランセとプログ。ともに3つの曲からなる全体でも5,6分の曲ですが、速いパッセージや音の跳躍など技巧を要するとともに、ミュートによる抒情的な雰囲気を湛えた曲で聴きごたえがありました。手元に置いておいて時折聴いてみたいアルバムです。


600回記念定期はモーツァルト

音楽
10 /19 2016
先日の札響定期演奏会のプログラムに2017-18年シーズンの年間プログラムの速報が載っていました。それによると6月の第600回定期演奏会は首席指揮者ポンマーさんによるモーツァルトの後期三大交響曲(39番、40番、41番「ジュピター」)とのこと。

う~む、500回記念定期(マーラー「復活」)の例から、札響合唱団も加わる大曲かなと思ったのですが意外でした。まあ、曲は偉大な傑作なのでふさわしいかとは思いますが、やはり華やかさもほしかったなあというのが本音ですね。


札響第594回定期 エリシュカ指揮 チャイコフスキー第5番ほか

コンサート(札響)
10 /16 2016
暖かかった土曜の午後に札響の10月定期を聴きに行ってきました。今回はエリシュカさんが指揮することもあってかお客さんもいつもより多い感じでした。

■札幌交響楽団第594回定期演奏会(昼公演)

 スメタナ 交響詩「ワレンシュタインの陣営」op.14
 ドヴォルジャーク スケルツォ・カプリチオーソop.66
 チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調op.64

 指揮:ラドミル・エリシュカ(名誉指揮者)

 2016年10月15日(土)14:00~ 
 札幌コンサートホールkitara


1曲目、「ワレンシュタインの陣営」は初めて、というか名前さえも聞いたことがなかった曲。札響も今回が初演だそうです。劇音楽の序曲として作曲され、後に交響詩に編曲されたものらしいです。16型の弦、2管編成ですがトランペットは4で、ピッコロ1、チューバ1、打楽器にはトライアングルも加わる編成で迫力がありました。演奏後は大活躍のトロンボーンとトランペットが喝采を受けていました。

2曲目、「スケルツォ・カプリチオーソ」。聴きながら思ったのは、ドヴォルジャークのオーケストレーションの巧みさ。前曲と比べると断然響きが洗練された印象を受けます。冒頭のホルンをはじめ札響の各セクションも好調だったと思います。

休憩を挟んでの後半はチャイコフスキーの「第5番」。エリシュカさんの演奏はがっしりとした骨格をもった立派なチャイコフスキーです。ほの暗くためらいがちな冒頭、第2楽章でトゥッティで現れる第1楽章冒頭主題の大きくテンポを落としたスケールの大きな演奏、第4楽章主部の力強い進行などが印象に残りました。終結の4つの和音を独立気味に演奏していたことも面白かったですね。個人的には3月の第4番の方が良かったと感じましたが、終演後のホールは後期3大交響曲シリーズの最終回を飾るにふさわしい興奮に包まれていました。

この日のロビーコンサートではコンサートマスターの大平まゆみさんほかによるカルテットでスメタナの弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」から第1楽章が演奏されましたが、これがなかなか粘り気のあるというか、濃厚な表現ですごく良かった!。ロビーコンサートでは記憶にないブラヴォーもかかっていました。

上の写真は会場で先行発売していた今年3月の定期演奏会のライヴ録音のCD(チャイコフスキーの第4番)。早速購入しました。^^/

ブロムシュテット/SKD シューベルト「ザ・グレート」

聴いている音楽
10 /11 2016
連休中に聴いていた音楽はヘルベルト・ブロムシュテット指揮、シュターツカペレ・ドレスデンによるシューベルトの交響曲第8(9)番ハ長調D.944「ザ・グレート」です。ドイツ・シャルプラッテンの1981年の録音。昔からよく聴いていた音源なのですが、実は今は所有していません。実家で暇なので中古CDショップで500円で購入してあらためて聴きなおして見たというわけです。

オーケストラの鳴らし方やテンポなど演奏スタイルは時代相応かなと思いますが、冒頭や第2楽章で息を飲むような美しい吹奏を聴かせてくれたホルンは言うに及ばず、やはりSKDの弦の厚みと美しさが断然素晴らしいと感じました。低弦がしっかり効いたドイツ風の音とブロムシュテットさんの自然で推進力がある指揮は安心して身を任せて聴いていられます。

HMVのサイトで全集の評価を見てみると、レビュー数は28にも上り、評価の星の平均は5.0とこれまた世評が高いようです。


四半世紀前の札響定期のプログラムは

音楽
10 /10 2016
連休は実家に帰省。昔の演奏会のパンフレットが捨てられずに残っていて、その中に札響の91年4月の定期演奏会のものがあります。91~92年のシーズンは今年からちょうど四半世紀前で、しかも札響創立30周年だったようです。曲目は以下のとおり。

1991年4月 第324回 指揮:秋山和慶 ピアノ:ジャン・フィリップ・コラール
モーツァルト 交響曲第1番
サン=サーンス ピアノ協奏曲第2番
ストラヴィンスキー バレエ音楽「春の祭典」

1991年5月 第325回《ベートーヴェン・シリーズ第7回》 指揮:山田一雄 ピアノ:海老彰子 
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番
ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱つき」

1991年6月 第326回 指揮:田中良和 チェロ:藤原真理
武満徹 弦楽のためのレクイエム
ショスタコーヴィチ チェロ協奏曲第1番
ブラームス 交響曲第2番

1991年7月 第327回 指揮:オンドレイ・レナルト ヴァイオリン:清水高師
モーツァルト 歌劇「ドン・ジョバンニ」序曲
モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」
ドヴォルザーク 交響曲第8番

1991年9月 第328回 指揮:ペーター・シュヴァルツ
ブルックナー 交響曲第8番

1991年10月 第329回《ベートーヴェン・シリーズ第8回》 指揮:山田一雄
ベートーヴェン 交響曲第1番
ベートーヴェン 劇付随音楽「エグモント」

1991年11月 第330回 指揮:十束尚宏
マーラー 交響曲第3番

1991年12月 第331回《モーツァルト没後200年記念》 指揮:秋山和慶
モーツァルト レクイエム

1992年1月 第332回 指揮:尾高忠明 ピアノ:ジョン・木村・パーカー
モーツァルト 歌劇「皇帝ティトゥスの慈悲」序曲
モーツァルト ピアノ協奏曲第23番
R.シュトラウス 交響詩「ドン=キホーテ」
(ヴィオラ:原田幸一郎 チェロ:菅野博文)

1992年2月 第333回 指揮:高関健 ヴァイオリン:安永徹
ブルッフ スコットランド幻想曲
バルトーク 管弦楽のための協奏曲

1992年3月 第334回《ベートーヴェン・シリーズ最終回》 指揮:山田一雄
ベートーヴェン ミサ・ソレムニス

「春の祭典」や「管弦楽のための協奏曲」などの難曲から、ベートーヴェンの「第9」、「ミサ・ソレムニス」やモーツァルトの「レクイエム」などの声楽入りの曲。そしてブルックナーの「第8」やマーラーの「第3」という大曲まで、なかなか意欲的で豪華です。アニバーサリーイヤーだったからでしょうか、はたまたオーケストラの編成拡大の時期だったからか、いずれにせよプログラムから楽団の勢いや飛躍を感じさせるものがあります。

9月定期を振ったペーター・シュヴァルツさんは69~75年に常任指揮者をつとめられた育ての親の一人です。山田一雄さんのベートーヴェンは札響にとって2回目となるシンフォニーのツィクルスの一環ですが、残念ながら91年8月に逝去されていますので5月が札響への最後の客演となりました。10月と3月の定期はそれぞれ矢崎彦太郎氏と佐藤功太郎氏が代わりに指揮をされたようです。


ショルティ ワーグナー「オペラ合唱曲集」

聴いている音楽
10 /08 2016
週の初めから出張。乗っていたJRがエゾシカと衝突しました。何度目でしょう。あの急ブレーキとそのあとの鈍い音は嫌なものです。ちなみに昔ヒグマの子どもをはねた列車に乗り合わせたこともあります。その時は近くに親グマがいる可能性があるということでハンターを呼んでから除去作業に取りかかったため1時間以上は足止めをくらいました。困りますが獣の住んでいるところに線路を通したのですから仕方ありません。

さて、今週聴いていた音楽はワーグナーです。アルバムに入っている曲目はこちら。

1.歌劇「さまよえるオランダ人」より 糸紡ぎの合唱「ブーンブン、かわいい車よ」
2.歌劇「さまよえるオランダ人」より 水夫の合唱「舵手よ、見張りをやめよ!」
3.歌劇「タンホイザー」より 大行進曲「喜びてわれらは貴き殿堂に挨拶を送る」
4.歌劇「タンホイザー」より 巡礼の合唱「故郷よ、喜びもてわれは汝を見る」
5.歌劇「ローエングリン」より エルザの大聖堂への行列「姫に神の祝福があるように」
6.歌劇「ローエングリン」より 婚礼の合唱「愛の祝福が見守る喜びの部屋へ」
7.楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 徒弟たちの踊り~「めざめよ!夜明けは近いぞ」
8.楽劇「神々のたそがれ」より 兵士の叫び「ホイホー,ギービヒ家の家来どもふるい立て」
9.楽劇「パルジファル」より 聖杯行進曲~聖杯騎士の合唱「最後の聖餐にあずかるために」

ゲオルグ・ショルティ(指揮)
シカゴ交響楽団、合唱団(1)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団(2~9)ほか

オペラはヴェルディやプッチーニをちょこっと聴くだけで普段はほとんど聴きません。でも時々歌が聴きたくなってこういった類のアルバムを手に取ります。いざ聴き始めると、ドラマティックで迫力満点なものや、ヒロイックなものからしっとり聴かせるものまでバラエティに富んだ選曲。すごくいいです。新鮮です。

タンホイザーやマイスタージンガーは歌が入ることで音楽もより一層感動的です。ワーグナーだけが特別とは思いませんが、やはり人を酔わせ虜にする毒のある音楽だと思ってしまいます。ウィーン・フィルの奏でる厚みのある管弦楽や絹のようなヴァイオリンの響きもとてもいいです。

稚内で初雪がありました。札幌も朝の気温は10度を切るようになりました。秋が深まっています。


クーベリックの「ハフナー」と「リンツ」

聴いている音楽
10 /03 2016
ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団の演奏によるモーツァルトの交響曲第35番「ハフナー」と第36番「リンツ」を聴いています。SONYCLASSICAL・1980年の録音です。ザールブリュッケンに引き続きドイツの放送オケが続きますが全くの偶然です。

巨匠風のスケール感や緩徐楽章の旋律を歌いぬくようなこともなく、ピリオド楽器による刺激的なものもないですが、バイエルンの美しい弦を中心とした合奏は高級感があって聴いていてとても心地のいいものがあります。

正直モーツァルトは普段あまり聴きません。趣向をこらしたハイドンのシンフォニーの方に惹かれるものがありますし、モーツァルトのは完全な2管編成にすらなっていない曲も多く、多様な響きを楽しむ点でもそのように感じます。ただ、今回聴きなおしてみて気づいたのは「リンツ」のメヌエットでのトリオの部分。オーボエとファゴットの掛け合いは、独特の鄙びた味わいを醸し出していて感じ入りました。

日曜日の札幌も晴れて気温が上がり、気持ちのいい秋晴れでした。今週は雨が何日かあるようで、最高気温が20度を切る日も出てきそうです。


スクロヴァチェフスキのブルックナー「第8」

聴いている音楽
10 /02 2016
読売日響との最新のブル8はなかなか好評だということもあってスクロヴァチェフスキがザールブリュッケン放送交響楽団を振って録音したブルックナー交響曲全集から第8番を聴いてみました。ARTE NOVA・1993年の録音のものです。

全体の印象はまあまあといったところです。今一つ響きに重みがなく、第1楽章や第4楽章のここぞという部分ではスケール感や最後の審判のような厳しさがもう少しほしいと思ってしまいましたが、オーケストラのバランスは良くて聴きやすいですし、第3楽章は大変美しい仕上がり。特にコーダにおけるホルンの吹奏は陶酔的で満足がいくものでした。

ザールブリュッケンはドイツのザールラント州の州都で、フランス国境に接した都市でもあるようです。オーケストラが持つ響きもこうした地理的な影響を受けているのでしょうか。

この楽団は南西ドイツ放送のカイザースラウテルンSWR放送管弦楽団と合併し、現在はザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団という冗談みたいに長い名前の楽団となってることはご承知のことかと思います。ドイツ放送オケはバイエルンは別格としても、どこも総じてレベルが高いと言われています。私が生で聴いたことのあるのはバイエルン放送交響楽団(1回)、ケルン放送(現・WDR)交響楽団(2回)、フランクフルト放送(現・hr)交響楽団(1回)の3つだけですが、やはり同じ印象です。


「チャイコフスキー・コンクール」を読む

音楽
10 /01 2016
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中村紘子著『チャイコフスキー・コンクール ピアニストが聴く現代』を読んでみました。28年も前に出版された本ですが、某大型書店のフェアで平積みされていて、本年7月にお亡くなりになられたということもあって、ふと手に取ってみたことが今読むことになったきっかけです。

82年と86年に審査員をつとめた中村さんの視点で、旧ソ連の当時の状況やコンクールの舞台裏、コンテスタントへの評価が書かれていますが、それだけにとどまらず、クラシック音楽とコンクールのあり方、音楽教育の問題点、日本人の西洋音楽の受容など大変興味深い内容でした。正直なところ中村さんの深い見識と巧みな文章力に驚かされた面もあります。

86年のピアノ部門1位のバリー・ダグラスさんに関する記述も予選で弾いた「展覧会の絵」のことをはじめ結構あり、2014年12月の札響定期にも客演してくれたことを思い出しながら、読み進めることができました。そういう点ではこの本とは今が出会うべき縁だったということかもしれません。

読了後、入賞者を調べなおしてみると82年のピアノ部門では小山実稚恵さんが3位、ヴァイオリン部門ではヴィクトリア・ムローヴァさんが1位、チェロ部門ではアントニオ・メネセスさんが1位などそうそうたる顔ぶれです。その一方で1位の人でも私が知らないだけかもしれませんが、パッと顔を思い出せない人も結構いて、コンクール後の演奏家としてもキャリア形成の難しさも想像したところです。