モノの整理

音楽
09 /29 2015
所有してるCDの枚数を数えてみたら500枚ほどでした。クラシック音楽が好きな人の中では全然多い方ではありません。

若いころから一定期間ごとに所有物を見直す習慣があるからだと思います。相当処分しましたね。持っていても、まず聴かないだろうし、手に取った時に愛着がわかないモノが増えるとイヤなんでしょうね。好きな曲のMy名盤を見つけるために徹底的に収集する考えもありません。

そんな理由から、これまでもブログに書いてきましたが、ピアノ、歌曲、オペラはある時を境に結構売り、購入もしなくなりました。残っているものは多くはありません。クラシック音楽だからといって体系的にすべて聴かないといけない理由はないですし。

それでもジリジリ増えますね。最近またちょっと整理しようかと思い始めたところです。

手元に残す時の基準は何か。自分の場合は「いわゆる名盤だから」ではなく、最初に聴いた演奏、スタンダードな演奏、実演に接したアーティストによる演奏、何かビビッときた演奏(笑)などのようです。

これはライヴ重視派なので、どんな曲なのかがきっちり、そして気軽に聴ける方が都合がいいからなのかもしれません。

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ラトル/BPOのラフマニノフ 交響的舞曲

聴いている音楽
09 /27 2015


10月の札響定期の予習をしています。

聴いているのはサイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏よるラフマニノフの交響的舞曲 作品45 (WARNER CLASSICS・2010年録音)です。

この曲との出会いは中学の頃に遡りますが、ラフマニノフの音楽で初めて聴いたのが、ピアノ協奏曲第2番でもなく、交響曲第2番でもなく、これ。たぶんFMかなんかでやっていたんでしょうね。でなければ吹奏楽編曲で耳にしたか・・・。

ちなみにその頃聴いていた音源はプレヴィン/ロンドン響の演奏。ディスクは後年売っちゃいましたけどね・・・。

で、ラトルの演奏ですが、第1楽章、第2楽章での管楽器の長いソロ、個々の奏者の力量の素晴らしさは文句のつけようがないですね。第3楽章の強奏時は華麗な響きではなく、ムキムキで逞しい迫力ある演奏かと思います。シンフォニックダンスだから、いいんですね、これで。


大森潤子さんの「Zephyr~そよ風」

聴いている音楽
09 /25 2015


シルバーウィークに聴いていた音楽第2弾は、先日のコンサート会場で購入した大森潤子さんのヴァイオリン、中島由紀さんのピアノによるアルバムです。

■ 「Zephyr(ゼファー) ~そよ風」
 1.クライスラー コレルリの主題による変奏曲
 2.ゴセック ガヴォット
 3.クライスラー 美しきロスマリン
 4.メンデルスゾーン=アクロン 歌の翼に
 5.パガニーニ ラ・カンパネラ
 6.サラサーテ アンダルシアのロマンス
 7.サラサーテ サパテアード 
 8.ヴィエニャフスキ モスクワの思い出
 9.シューベルト=ウィルヘルミ アヴェ・マリア
 10.フバイ そよ風
 11.サラサーテ 序奏とタランテラ
 12.ドビュッシー=ハルトマン 亜麻色の髪の乙女
 13.ラヴェル ツィガーヌ
 14.ドヴォルジャーク ユモレスク
 15.ヴュータン アメリカの思い出
 16.アイルランド民謡=クライスラー ロンドンデリーの歌

 大森潤子(ヴァイオリン)
 中島由紀(ピアノ)

 (fontec・2014年録音)

彼女のお気に入りの16曲が収められたアルバムは小品とあなどれない、超絶技巧を要する聴きごたえたっぷりの選曲です。「私の演奏で親しみを感じてもらえたら、是非、次に歴史的名人による演奏を聴くきっかけにして」という彼女の言葉は真摯ですね。

ライナーノーツの一部には高関健さんの言葉も。「大森さんは明晰な音楽家、徹底的なプロフェッショナルでもある」。

さて、アルバムですが、クライスラーの明るく伸びやか音とともに始まり、パガニーニを経て8曲目のヴィエニャフスキの「モスクワの思い出」で一つの頂点を築きます。9曲目のアヴェ・マリアはまるでオペラの間奏曲のよう。気持ちが沈静化して、アルバムのタイトルとなったフバイの「そよ風」から後半がスタート。ラヴェルのツィガーヌでまた盛り上がり、最後はロンドンデリーの歌のなつかしさとともに閉じられます。

「富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ」での録音もすごくいいです。

「技術的には難しい曲だけど、今の調子ならできると思った」という彼女の言葉にも現れているとおり、心技体の充実を堪能できる一枚だと思います!。

彼女の演奏するヴィエニャフスキの「モスクワの思い出」。すっかりハマってしまいました。

広上さんのラフマニノフとドヴォルザーク

聴いている音楽
09 /24 2015
シルバーウィークに聴いていた音楽第1弾は日曜日のクラシック音楽館でやっていた今月のN響1814回定期・Cプロ。広上淳一さんの指揮&ニコライ・ルガンスキーさんとう方のピアノでラフマニノフのピアノコンチェルトの3番とドヴォルザークの8番です。

色々な意味で興味のわく曲目、出演者だったんです。

まず、ラフマニノフのピアノコンチェルトの3番は来週早々10月の札響定期でまさに広上さんが小山実稚恵さんとの共演でやる予定ですし、ドヴォルザークの8番は先日の下野さん&都響で聴いたばかりで、こちらはどんな感じなのかなと。

しかもテレビのスイッチを入れて、「おっ!」と思ったのは当日のコンマスが札響から移った伊藤亮太郎さんでしたし。

ラフマニノフはかっこよくて躍動感溢れる演奏。ドヴォルザークは「ボヘミアの最高のおもてなし」とテレビで仰っておられたとおりの明るく伸びやかな音楽を全身で造っていたように感じました。そうそう伊藤さんのドヴォルザークの第2楽章でのソロヴァイオリンもとても美しかった。

思わず最後まで見通してしまいましたよ。

途中少しだけ一緒に見ていた娘も広上さんの顔の表情や飛び跳ねるような指揮ぶりを面白がっていたようでした。そりゃそうですよね、大人だって見ていて飽きませんから(笑)。

大森潤子さんのヴァイオリンリサイタル

コンサート(その他)
09 /18 2015
   

ぬけるような青空。朝の気温13度。昼は21度、湿度40%。北海道らしい秋の日。仕事を終えた後にヴァイオリンのリサイタルを聴きに行ってきました。

■ 大森潤子 ヴァイオリンリサイタル
(デビュー15周年、CD「Zephyr~そよ風」発売記念)  

  モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ ト長調 K.301
  フランク ヴァイオリン・ソナタ イ長調
  クライスラー コレルリの主題による変奏曲
  シューベルト(ウィルヘルミ編曲) アヴェ・マリア
  パガニーニ ラ・カンパネラ
  ヴィエニャフスキ モスクワの思い出
  フバイ そよ風
  ラヴェル ツィガーヌ

  ヴァイオリン 大森 潤子(札響首席ヴァイオリン奏者)
  ピアノ 中島 由紀

  2015年9月15日(火)19:00~
  札幌コンサートホールkitara小ホール


室内楽はほとんど聴かなくて、演奏会に行くのは2012年の庄司紗矢香さん&ジャンルカ・カシオーリさん以来です。

聴きに行こうと思ったきっかけは、やはり札響首席の大森さんがフランクのソナタをやるということですね。直前まで迷っていましたが、全席自由席だし、仕事もこのところ落ち着いているので思い切って行ってみることにしたのです。

大森さんは東京芸大を首席で卒業、日本音楽コンクール2位、パリ留学など経歴も華やか。2006年から札響の首席ヴァイオリン奏者として、第2ヴァイオリンのトップで札響の美しい弦のまさに要となっています。

さて、大森さんはサーモンピンクの、ピアノの中島さんは深い緑色のドレスを着て登場。

前半は、モーツァルトとフランクのソナタ。小柄な方ですが、体全体で表現する力強い響き。特にフランクの第1楽章、第3楽章でのスケール感溢れる演奏はとても良かった!。美音にホール全体が包まれます・・・。

後半は自身のCDから6曲をセレクト。小品ばかりですが、相当な技巧を要する難曲も。パガニーニやラヴェルでの見せる華麗なテクニック!。やぁ、すごいですね。ただただ、見とれて&聴き惚れてしまいました。

アンコールは3曲も。
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コンサートに足を運ぶのはお金も体力もかかりますし、演奏者の調子や、演奏の好みに合う合わないだけでなく、自分の体調や周りのお客さんの鑑賞態度など、正直言って当たりはずれがありますけど、この日は当たりも当たり、大当たりです!。

自分自身、すべてのことを頭から忘れて鑑賞に没頭できましたし、他のお客さんの集中度や温かさがホールの空気感として確かにわかりました。

応援の気持ちを込めてCDを購入。サインもいただき会場を後にしました。地下鉄までの道のりは、自然にフランクの第4楽章を口ずさんでいました。

都響札幌公演 下野&小曽根のラプソディー・イン・ブルー、ドヴォルザーク8番ほか

コンサート(国内オケ)
09 /14 2015
都響2年ぶりの札幌公演を聴きに行ってきました。

■ 東京都交響楽団 創立50周年記念 札幌特別公演
 
 外山雄三 管弦楽のためのラプソディ
 ガーシュウィン ラプソディ・イン・ブルー *
 ドヴォルザーク 交響曲第8番 ト長調

 指揮:下野 竜也
 ピアノ:小曽根 真 *

 2015年9月13日(日)14:00~
 札幌コンサートホールkitara

1曲目は外山雄三のラプソディ。1960年のN響による日本のオケ初の海外公演のアンコール曲として演奏されたということですが、もはや古典の感があります。もちろん生で聴くのは初めてです。

金管奏者たちが持つ拍子木の鮮烈な響きに耳を奪われていると、トランペットによる「あんたがたどこさ」がはじまります。「ソーラン節」などが登場する第1部、フルート・ソロによる「信濃追分」の第2部、賑やかな「八木節」の第3部は、急-緩-急のシンプルな構成。オリエンタルな旋律と血沸き肉躍るようなリズムは欧米の人の心をつかんだのも頷けます。

下野さんの演奏はもっと派手にやって!と思う部分もありましたが、いわゆる「バカ騒ぎ」にならない管弦楽作品としての節度、気品あるものに感じました。

2曲目はラプソディ・イン・ブルー。この曲も生で聴くのは初めてです。冒頭のクラリネットのグリッサンドからして雰囲気満点。その後もトランペットのワウワウミュートのコミカルな音色、フラッタータンギングなど曲の面白さを実感します。

でもやはり、この曲は主役の小曽根さんの独壇場。ゆっくりとした部分の直前や、また速くなってトロンボーンが駆けあがるようなパッセージをやる直前に長いアドリブソロをいれていました。華麗なピアノを聴きながら、これ上手くオケに繋がるのかなぁとハラハラするのですが、これが手品のようにピタッと合うんですね。プロの妙義です。感心。

アンコールは小曽根さんの自作「Reborn」という曲が演奏されました。会場全体が息を飲むような美しさに包まれました。聴きに来てよかった!。

休憩後はドヴォルザークの8番。第1楽章のパリッとキレの良さ、たっぷり歌わせた第2楽章も良かったのですが。やはり第4楽章。冒頭のトランペットからして解放感ある伸びやかな吹奏、速い部分でのホルンの強奏などメリハリを効かせた音楽づくり。とても良かったですね。

プログラムに今回の曲目は独仏伊の ”周縁” に花咲いた作品だと書いてありましたが、たしかに地方公演では面白い曲目でした。

スヴェトラーノフのチャイコフスキー 管弦楽曲集

聴いている音楽
09 /10 2015


札幌は朝晩、15度ぐらいまで下がるようになって寒いぐらいです。大雪山系の黒岳で紅葉が始まったと新聞に出ていました。秋ですね。11日からはSapporoオータムフェスト2015がはじまります。

というわけで、秋はチャイコです。

■ チャイコフスキー
  幻想曲「テンペスト」 作品18
  幻想序曲「ハムレット」 作品67
  交響的バラード「地方長官」 作品78
  幻想曲「運命」 作品77

  指揮:エフゲニ・スヴェトラーノフ
  ロシア国立交響楽団

 (CANYON CLASSICS・1996年録音)

チャイコフスキーの長めで比較的マイナーな管弦楽作品を集めたディスクですが、指揮者やオーケストラの個性が存分に発揮された内容となっているように感じます。

「ハムレット」でのちょっと乾いていて全く飾り気のないオーボエ。トランペットやトロンボーンのベタベタ、ブカブカ吹きまくる重い響きを聴いていると、これぞロシアのオケ!と思う個性がありますね。モスクワ放送局第5スタジオという録音会場もそうした特徴を助長しているようです。

生でも一回聴いたことのある「地方長官」は、ゆっくり目のテンポなんでしょうか、他に持っているアバド/CSO盤の11分半に比べて15分半をかけています。ところが、これでスケール感が増すとともに、中間部のドンヨリゆっくりした部分(特にフルートとチェレスタ!)ではコクのある音楽になっていて、存分に楽しめるわけです。そして、最後にはチャイコフスキーの指定どおり本物の銃声がパン!と一撃使われています。

ロジェストヴェンスキーさんやフェドセーエフさんは生で聴いているけど、ついに聴けなかったスヴェトラーノフさん。一度聴いて見たかったものです。

北海道博物館で「夷酋列像」を観る

雑記
09 /09 2015
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2015年4月に北海道開拓記念館をリニューアルして開館した「北海道博物館」に、「夷酋列像」(いしゅうれつぞう)展を観に行ってきました。

描いたのは江戸時代、最北にして蝦夷地唯一の藩、松前藩の家老、蠣崎波響〔かきざき・はきょう〕(1764-1826)です。

幼くして江戸で絵を学び、20歳に時に松前に帰郷。1789年に釧路根室地方から現在の北方領土、国後(くなしり)島にかけて起こったアイヌ民族の蜂起「クナシリ・メナシの戦い」の翌1790年、藩主の命で松前藩に協力した12人のアイヌの酋長を「夷酋列像」として描きました。

波響は1791年に上洛して、時の光格天皇の天覧を仰ぐ栄誉に浴するほか、様々な文人らと交流を重ねます。その後、原本は行方知れずになりますが、昭和59年、波響の直筆12点のうち11点がフランス、ブサンソン美術考古学博物館に収蔵されていることが判明したそうです。

今回の展覧会は、北海道博物館開館記念として、この原本11点と各地の模写が勢ぞろいするという貴重なものです。

前置きが長くなりましたが、絵は好奇心そそられる風貌、多彩な構図、精緻な筆。蝦夷地の小藩の人間の作と知って、上方の文人たちが驚いたのは想像に難くありません。創造で描き、着ている服などもかなりデフォルメされているとの見方もあるようですが、当時の人のインパクトのすごさからか、模写も多く作られたようです。

左はアッケシ(現・厚岸町)の酋長イコトイ、右がクナシリ(現・国後島)の酋長ツキノエ。
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今回興味深かったのは、なぜこの絵が描かれたか。学芸員さんのお話では、勇猛果敢でいかにも”強そうに”描かれているアイヌを統治している松前藩こそ強いことを表すねらいがあったのではないか。ようは統治能力をアピールしたのではないかとのことです。

見た後で、どうしても疑問に思ったのは、どうしてツキノエたちはなぜ和人に協力したのか。これは簡単ではありませんね。ネットをみても諸説あるようです。

最後に「クナシリ・メナシの戦い」の「メナシ」。知床のある羅臼(らうす)町一帯の「目梨郡」はアイヌ語由来だったことを初めて知りました。

札響第580回定期 ホリガーさんの「未完成」、「オケコン」

コンサート(札響)
09 /06 2015
土曜日に所用ができたので、金曜の夜公演に振り替えて札響定期を聴きに行ってきました。

■ 札幌交響楽団 第580回定期演奏会(夜公演)

  フンメル 序奏、主題と変奏 ヘ長調 Op.102 (*)
  シューベルト アンダンテ ロ短調 D.936A (ローランド・モーゼル編)
  シューベルト 交響曲第7番 ロ短調 D.759 「未完成」
  バルトーク 管弦楽のための協奏曲

  指揮とオーボエ(*) ハインツ・ホリガー

  2015年9月4日(金)19:00~
  札幌コンサートホールkitara



12型の弦とオーボエ抜きの木管。コンマスの大平まゆみさんによるチューニングが終わると、ホリガーさんが楽器を持って登場です。

1曲目はホリガーさんの指揮とオーボエによるフンメルの「序奏、主題と変奏」です。

札響初演、私も初めて聴く曲でよくわかりませんが、ホリガーさんが吹き始めたとたん、昔、アルビノーニのコンチェルトなんかで聴きこんだ、硬質で枯れた感じの個性ある音色がホールに広がります。息を飲むような美しい弱音。75歳を超えているようですが、「変奏」の速いパッセージでの華麗なテクニックも健在です。演奏が終わると聴衆だけでなく団員からも温かい拍手に包まれていました。

2曲目はシューベルトのアンダンテ。こちらも札響初演、私も全く知らない曲です。先ほどの編成にオーボエ(2)、トランペット(2)、トロンボーン(3)などが加わります。

1828年、グレートのあとに書かれた未完のシンフォニーの一部だそうです。この日の演奏は現代スイスの作曲家によるアレンジなのでシューベルトらしさはあまり感じられません。金子亜未さんによるオーボエの長いソロから始まり、全編静謐な雰囲気に包まれた曲です。

曲の最後はコンマスの大平さんとチェロの石川さん、第2ヴァイオリンの大森さんとヴィオラの廣狩さんの4人の静かなアンサンブルで閉じられるというしゃれた感じ。

4人の演奏が終わるころにホリガーさんがゆっくりとタクトを持ち、音が消えるとすぐにタクトを降ろし低減が奏されます。一瞬!?となりました。そうです、そのまま未完成交響曲に入っていったのです。なかなか面白いやり方です。

指揮中、唇に人差し指を縦に当て「しーっ」という姿が目につきます。チェロによる第1楽章第2主題の静かで繊細な演奏はそんな印象的な部分でしたし、トゥッティの前のやや長い間と”ため”も個性的に感じられました。

演奏後は第2楽章で素晴らしいソロを聴かせてくれたオーボエの金子さんとクラリネットの三瓶さんに盛大な拍手が送られたことも記しておきましょう。

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ここで15分間の休憩。せっかくの夜公演だからというわけで、ホワイエで白ワイン(500円)を飲みます。冷えていて美味かった!。

後半はオケコン。弦は14型に、管はピッコロ、バスクラリネット、コントラファゴット、イングリッシュホルンなどを含めて3管編成に拡大。テューバやハープ2台も加わりステージ上が豪華になります。

生では初めて聴くのですが、すべての楽章は休みなく演奏されました。早めテンポでキリッと引き締まった筋肉質の演奏です。

第1楽章の後半に、タン、ターン、タタタ、タンタタ~ンと金管だけのフーガがあるのですが、力強く輝かしいブラスの響きでした!。ヴァイオリン首席の大森さんが頷きながら聴いていたのが印象的です。どうしてもトランペットの注目が行ってしまうのですが、この日は福田さん、佐藤さん、前川さんの3人。特に普段あまり聴けない福田さんと佐藤さんの演奏が良かった!。第2楽章も息もぴったり。ミュートでの「対の遊び」とその後に続くコラールも大変美しいものがありました!。

ホリガーさんの指揮は全く地味で、第5楽章の終わりの方はスコアに目を落とし、めくったりしている時間が多かったような・・・。
それでもオーケストラは力強く反応し、音楽の盛り上がりを築いていくあたり、さすがプロだなぁと感心してしまったワタクシでした。

曲目のせいか、この日はいつもよりお客さんの入りが明らかに少なかったです。演奏は特に管楽器奏者の皆さんの集中力がすごくて、要所要所のソロも大変素晴らしい引き締まったものだっただけに、よけいに残念に思いました。

今井信子さんのバッハ 無伴奏チェロ組曲第4~6番

聴いている音楽
09 /04 2015
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今井信子さんのヴィオラ演奏で、J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲を聴いていました。PHILIPSの1999年の録音です。

今井さんのヴィオラによる無伴奏はその昔、生で聴いたことがあります。函館に住んでいたころ、函館山ロープウェイの山麓駅の近くの「カフェ・ペルラ」(残念ながら既に閉店されたようです)というお店での演奏会。その時は第1番ト長調でした。

初冬11月の土曜の夜、友人と二人で出かけたのです。ヴィオラの響き、窓からの函館の夜景、ピリッと寒い空気とともに記憶に刻まれています。

今井さんはバッハの無伴奏をPHILIPSに録音したのですが、特に聴いて見る機会もなくいたところ、先日、図書館で後半の第4~6番が収められたディスクを見つけたので思わず借りてきたというわけです。

演奏はノンヴィブラートで知的な佇まいさえ感じさせる都会的なもの。高音域が多い第6番は特に気に入りました。ガヴォットの重音に身を浸していると、実にいい曲、いい演奏で心地よい気持ちになります。輝かしいジグも胸すく快演!。

N響札幌公演 アリス・紗良・オットさんのベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ほか

コンサート(国内オケ)
09 /02 2015
夏の終わりにN響札幌公演を聴きに行ってきました。なんだかんだで4年連続です。

N響さん、今回は東京→郡山→青森→函館→旭川→北見と遠征してきて、札幌が公演最終日のようです。



■ NHK交響楽団 札幌公演

  ベートーヴェン 「エグモント」序曲
  ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番 ハ短調
  ベートーヴェン 交響曲第5番 ハ短調

  指揮:ヨーン・ストルゴーズ
  ピアノ:アリス・紗良・オット

  2015年8月31日(月)19:00~
  札幌コンサートホールkitara

楽団の抜群の知名度、ソリストの人気、有名曲ときて、チケットは完売。当日の会場もほぼ満席でした。

はじめて耳にするお名前の指揮者のストルゴーズさん。フィンランド出身。スウェーデン放送響のコンサトマスターから指揮者に転向して、現在はヘルンキフィルの首席指揮者、BBCフィルの首席客演指揮者などをされているようです。

非常に男性的な逞しい音楽を作られる方とお見受けしました。エグモント序曲は、厚みのある弦と三拍子の推進力。ノリがよくて格好良かったですね。

次はピアノ協奏曲第3番。ステージ中央にピアノが出され、アリス・紗良・オットさんがノースリーヴの黒いドレスを着て登場です。スレンダーで腕が長く、まことに美しい!。

アリス・紗良・オットさんを聴くのはこの日で2回目。前回はP.ヤルヴィ/hr響とのリスト1番でした。

さて、ベートーヴェンの3番のコンチェルトは、彼女がN響のサイトでもおっしゃっていたように、オケとの掛け合いが室内楽的とも言える感じで、逞しさや迫力よりは柔和な面がより現れていて、ワタクシ自身、この曲の違う魅力を知りました。ストルゴーズさんもこうした音楽づくりに全面的に合わせているように感じましたね。

アリス・紗良・オットさん、右手だけのトリルの時、空中を見つめて音楽に没入したり、ソロがないときは常にオケの方を向いて、音やリズムをかみしめアンサンブルを楽しんでいるようでした。これは生ならではの楽しみでもあります。とにかくすごく良かった~。

アンコールはリストの「ラ・カンパネラ」。緩急のつけ方が個性的に感じられる、これまた素晴らしい演奏!。

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休憩後は第5交響曲。弦五部は前半2曲が12-10-8-6-4でしたが、後半は14-12-10-8-6の14型に拡大です。

ストルゴーズさんが登場し、拍手が鳴り止むやいなや間髪を入れずにジャジャジャジャーンと一撃。フェルマータは短め。間も開けずに、アレグロ・コン・ブリオに入っていくあたりは最近のスタイルでしょうか。淀みのない流れです。

でも、この5番で一番よかったのは第4楽章。冒頭のトランペットから輝かしくも重みのある迫力満点の演奏。弦もコンマスの篠崎さんの熱気あふれる演奏はじめ14型とは思えない分厚い響きです。これは指揮者というよりN響の伝統芸ですね。ドイツ物への絶対の自信が漲る盤石な演奏です。う~ん、これはすごかった。ブラヴォーも多くかかって、いやぁ盛り上がりましたね。

アンコールに演奏されたのはシベリウスの「アンダンテ・フェスティーヴォ」。少しクールダウンしましたが、興奮に包まれ会場を後にしました。

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