岩城宏之さんの最後の客演

音楽
06 /28 2015
週末に書斎の片づけをしていたら、古いプログラムを見つけました。

故・岩城宏之さんが最後に札響に客演(たぶん)した際のプログラムです。2005年6月の定期演奏会ですから、ちょうど10年前ですね。

DSC03268201506271753.jpg

この時の曲目は、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番と、ストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」(1910年版)。ヴァイオリン独奏は川久保賜紀さんでした。

実に岩城さんらしい選曲、しかも「火の鳥」は1910年版というこだわりが感じられます。そして、演奏もとても良かったと記憶しています。火の鳥の最後の金管のパワフルかつ輝かしい響き!いやぁ、懐かしいですね。

岩城さんは、残念ながらこの客演のほぼ一年後の2006年6月にお亡くなりになられました。

札響とは78年から88年まで音楽監督、その後亡くなられるまで桂冠指揮者として関わりがありました。オーケストラアンサンブル金沢もそうですが、地方の音楽文化の発展に大変ご尽力された方という印象を持っています。

スポンサーサイト

尾高/札響のベートーヴェン 交響曲第8番

聴いている音楽(札響)
06 /26 2015


天候不順な今週、尾高さんのベートーヴェン全集を聴き進めていました。

似たような記事が続きますので、興味のない方は読み飛ばしてください。

今回は第8番 ヘ長調 Op.93 です。fontecの2011年ライヴ録音です。

わりと好きな8番。第1楽章はまろやかさと迫力がありますし、第2楽章での弦楽器と木管楽器との美しい対話、終楽章の爽快なキレ。なかなかいい感じです。

今回聴いていて面白いなと感じたのは第3楽章でしょうか。トリオはホルン、クラリネット、弦楽器で奏でられますが、全体の中でホルンのバランスがやや強く、それによって名旋律(と私は思っています!)や、ふわふわと夢見るような雰囲気がより一層楽しめるような仕上がりになっていると感じました。札響のホルンも非常に美しい吹奏。ブラボーですね。

札響第578回定期 エリシュカさんのブラームス第4番ほか

コンサート(札響)
06 /21 2015
■ 札幌交響楽団 第578回 定期演奏会
 
 ベートーヴェン 交響曲第4番
 ブラームス 交響曲第4番

 指揮:ラドミル・エリシュカ

 2015年6月20日(土)14:00~
 札幌コンサートホールkitara

kitara改修工事のため開幕が遅れた今シーズン。トップは名誉指揮者となったエリシュカさんです。エリシュカさんの回は客入りもいいのでしょうか、9割以上は埋まっている感じでした。

最初はベートーヴェンの第4番。16型、2管編成です。ホルンは昨年入団の山田さんが副首席になられたようで、この曲ではトップを吹いておられました。

冒頭、キビキビとした棒の動きと「すっ」という息を吸う音に続いて、ゆったりとした序奏に入ります。エリシュカさんの速い動きを見て、あれっ、違う曲だったかな?と一瞬思うくらい緊張感あふれる出だし。

テンポはゆっくりでも、音楽は張りつめたものであることを伝える、そんな棒に感じました。

演奏はこの冒頭の雰囲気をずっと持続するようなエネルギッシュで生命力が漲るものでした。全楽章を通じてやや速めのテンポもエリシュカさんらしい感じがしましたね。

後半はエリシュカさんによるブラームスのシリーズ。3番→2番と来て、今回は第4番。大好きな曲です。16型、2管編成(コントラファゴット、ホルン4、トロンボーン3)です。

どの楽章も良かったのですが、とりわけ第4楽章が、もうスゴク良かったですね。

緊張と弛緩、テンポの緩急などが絶妙で、引きこまれる演奏でした。弦の粘りというか、うねりのようなものも良く出ていて全曲の終結に向けてのずっしりとした進行も堂に入った感があります。高橋聖純さんのフルートソロ、3本のトロンボーンによるハーモニーもバッチリ決まっていました。

うん、いい演奏。幸先の良い開幕となりました。

尾高/札響のベートーヴェン 「英雄」

聴いている音楽(札響)
06 /20 2015
DSC03252201506140723.jpg

尾高/札響の全集は、続いて3番「英雄」を聴いてみました。fontec・2011年ライヴです。

ブライトコプフ新版使用。タイムは第1楽章:16'59"、第2楽章:14'43"、第3楽章:5'58"、第4楽章:11'30"となっています。

基本的にインテンポで颯爽としたベートーヴェンに感じます。

第2楽章や第4楽章で一瞬の間のようなものができる部分(特に後者の各変奏曲の合間やコーダの手前など)があるかと思うんですが、そういう部分もわりとパッと次に進んで行きます。面白いですね。アンサンブルも弦楽器を中心に非常にしっかりしています。

札響の「英雄」は、山田一雄さんが指揮した1989年11月定期のライヴ録音のCDも所有しており、こちらはアンサンブルは粗いですが、一歩一歩踏みしめるような進行が魅力です。

音楽を聴いたときの感銘とは面白いものですね。尾高さんのもいいのですが、ヤマカズさんの何か一生懸命さが伝わる演奏にも愛着を感じたりします。

さて、5年後、10年後はどのように感じ方が変わるのでしょうか・・・。

本日は午後から札響の今シーズン開幕定期に行く予定です。

パイヤールのJ.S.バッハ 音楽の捧げもの

聴いている音楽
06 /14 2015
DSC_1228201506071344.jpg

6月に入ってから天候が不安定で気温も低め。それでも緑がこんな感じです。美しいですね。

北海道大学13条門から伸びるイチョウ並木。先週の北大祭の時に撮りました。

さてさて最近の音楽はというと、J.S.バッハの傑作と言われている「音楽の捧げもの」 BWV1079 を聴いていました。

聴いていたディスクはこちら。

■ J.S.バッハ 音楽の捧げもの BWV1079

 指揮:ジャン=フランソワ・パイヤール

 ジャラール・ジャリ(ヴァイオリン)
 ブリジット・アンジェリス(ヴァイオリン)
 アラン・メイエ(ヴィオラ)
 レイモン・グラタール(ヴィオラ)
 アラン・クールモン(チェロ)
 パトリック・ガパール(チェロ)
 ジェラール・グラニエ(コントラバス)
 マクサンス・ラリュー(フルート)
 ロール・モラビト(ハープシコード)

 DENON・1974年録音

実質聴くのは初めてなのです。バッハはまだまだ未開拓で、というよりフロンティアはなくならないと思える広大な海のようなものですね。音楽的な価値なんてものはわかりませんが、でも兎に角一週間、味わってみようと思い立ったのです。

聴いてみようと思ったきっかけは・・・、そうそう、先日、「ゼリー・アール・ヌーヴォー」を食べた喫茶店(「カエルヤ珈琲」というお店)で、流れていたのですよ。3声のリチェルカーレが。

全編暗く、渋く、でも幾何学的な美しさがある中で、少し潤いのあるトリオ・ソナタが入っているのは、この曲の魅力をさらに増しているような気がしました。それと6声のリチェルカーレでの各声部の音のひだ、実に滋味溢れる音楽ですね。

演奏に関しては、なにせ比較のしようもないのですが、フルートをマクサンス・ラリューさんという方が演奏されているのですが、これがすごく良かったです。落ち着いた温かみのある音色。トリオ・ソナタをはじめ、無限カノン、4声のカノンなど随所で弦楽器ともよく馴染んだ演奏を聴かせてくれています。

ちょっと調べて見ましたら、1935年生まれ、80歳になるフランスのフルート奏者。ネットには好意的な記事が多くあったように思います。ランパル氏のお父さんに師事されたようです。まだまだ知らない名手いるものです。

沼尻/日本センチュリー響のメンデルスゾーン 「イタリア」

聴いている音楽
06 /08 2015
沼尻竜典さん指揮、日本センチュリー交響楽団によるメンデルスゾーンの交響曲第4番 イ長調 「イタリア」を聴いてみました。EXTON・2012年の録音。場所は滋賀県立びわ湖ホールのようです。

沼尻さん、日本センチュリー響どちらも聴いたことがありません。

期待に胸を弾ませて、かけてみると・・・

出だしから、軽やかで、なんて上品で柔らかい音!オーケストラの上質さを感じます!。この部分を聴いただけでも、このディスク「当たり」でしょう。

沼尻さんは非常に繊細な音楽づくりです。第3楽章なんかでもそうした美感が存分に発揮されています。もちろん、それ以外の部分も、この曲の命であるリズムや勢いも十分あって、まことに生気溢れる快演だと思いました。

びわ湖ホールの録音というのも初めてですが、とてもよい響きですね。聴いたことのない指揮者やオーケストラとの幸せなファーストコンタクトでした。

ところで沼尻竜典さんって、ぱっと見、石田衣良さんに似てませんかね・・・。私だけでしょうか。

797201506071949.jpg

尾高/札響のベートーヴェン 交響曲第4番

聴いている音楽(札響)
06 /06 2015
DSC_1230201506041951.jpg

今週は(出張のお供にも)尾高忠明さん指揮、札幌交響楽団演奏によるベートーヴェンの交響曲第4番変ロ長調(fontec・2011年ライヴ録音)を聴いていました。

なかなか良かったです。

個人的には第2楽章がちょっと落ちますが、全体的に力強さと精緻さを兼ね備えた秀演だと感じました。

弦楽器のアンサンブルはホントしっかりしていますし、シンフォニックな立体感も良く出ています。対するオーボエ、フルートなどの木管楽器の瑞々しい吹奏も好印象です。弦楽器と管楽器、それぞれのパートのバランスもいいですね。

う~ん、これは統率する尾高さんの職人技ですね!

今月の札響定期ではエリシュカさんがこの第4番を演奏します。二人の指揮者の音楽づくりの違いのようなものが一つでもわかればいいのですが・・・。

てっぺんまでの空の旅

雑記
06 /04 2015
週明け早々、稚内に出張。今回は飛行機です。

天気が良くて視界良好。
新千歳を飛び立ち、大きく旋回して、まずは石狩平野を北上。
北海道の米どころです。石狩川の三日月湖も見えます。


途中で石狩川とはお別れです。飛行機は日本海側の縁に添うように北上。
DSC03167201506032344.jpg

だいぶ北まで来ると今度は天塩川の三日月湖が見えました。
おそらく北緯45度の幌延あたりでしょう。
このあたりは米はおろか畑作も厳しいですね。牧草地か酪農です。
DSC03168201506032015.jpg

そのうち高い山もなくなり、遠くにオホーツク海が見えてきたと思ったら、
眼下にはたくさんの風車。宗谷丘陵です。
北海道遺産にも登録されている「周氷河地形」とはこれですね。はっきりわかります。
DSC03174201506032017.jpg

ついに日本政府の実行支配が及ぶ国土の北端、宗谷岬上空まできました。
(真の北端は北方領土の択捉島にあります)
飛行機はいったん岬上空を突き抜けて大きく旋回します。
DSC03177201506032018.jpg

宗谷海峡。この先はロシア領。サハリンですね。
DSC03181201506032209.jpg

着陸直前、稚内の市街の遠く向こうに利尻島の利尻山(利尻富士)が見えました。
DSC03185201506032019.jpg

仕事ですが楽しい思いをさせてもらいました^^/