尾高/札響のシベリウス 交響曲第3番

聴いている音楽(札響)
02 /27 2015
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最近夢中になっているディスクです。

■ シベリウス
  交響曲第3番 ハ長調 op.52

  
  指揮:尾高 忠明
  札幌交響楽団

 (fontec・2013年録音)

シベリウス生誕150年の3年がかりの定期演奏会の第1弾のライヴを中心とした録音です。中心としたというのは、ライナーノーツによると定期演奏会2日間とその前日の収録を音源としているためです。

1番と3番を収めたディスクですが、いやぁ、3番が・・・とてもいい!こんなにいい曲だったのですね・・・。

第1楽章は冒頭の低弦からマルカートで、しかも軽くアクセントを効かせています。ちょっとドイツ風の武骨で真面目な印象です。その後の進行も一点一点をカッチリ決めていって、北欧の雰囲気とは一線を画しているなあと、思っていたところ、終結部の澄んだ管楽器の響きで、まぎれもないシベリウスの世界に引き戻されたりします。

なかなか感動的でした。

木管楽器が大活躍する第2楽章、音色もテクニックも冴えています。ここはぐっと北欧の雰囲気ですね。第3楽章はホルンにもう少し勢いがほしい部分もありましたが、弦の透明感のある響きと、それが次第に盛り上がってくる曲のラストにかけて、音に身を浸しているのが本当に心地良かったです。録音もすこぶる良好。

この演奏会があった頃は単身赴任中で定期会員をお休みしていたのですが、このディスクを聴くとその場にいられなかったのが残念に思います。

1番の感想はまた後日。

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ブロムシュテット/SFSのニールセン 交響曲第2番 「四つの気質」

聴いている音楽
02 /21 2015
      

シベリウスと同じ生誕150年のニールセン。今月は2番を聴いてみました。聴くのは初めてです。

「四つの気質」は1番から10年後の1902年の作。ライナーノーツには、絵を見たことをきっかけとして胆汁質、粘液質、憂鬱質、多血質という人間の四つの性格を音楽で現そうとしたものとあります。ほほう。

爆発するようにはじまり切り立った音楽が続く第1楽章、穏やかなワルツの第2楽章、メランコリックで厳かな雰囲気に満ちた第3楽章、やけに陽気で能天気なフィナーレと続きます。第3楽章の重みというか、深みはなかなか良かったですね。

ただ、全体的には第1番で感じた北欧の雰囲気は皆無に感じられました。まあ、そもそもそのようなものを求めるのも変なのかもしれませんが。

演奏はヘルベルト・ブロムシュテット指揮、サンフランシスコ交響楽団による演奏。DECCAの89年の録音です。

kitara開館年に流行った曲

音楽
02 /19 2015


2/16~6/16まで札幌コンサートホールkitaraが開館以来初の改修のため休館となっています。このため札響の2015-2016シーズンは6月スタートに。

さて、97年7月にオープンしたkitaraですが、私が初めてこのホールに足を踏み入れたのは同年9月。北海道吹奏楽コンクールを聴くためです。それはもう美しいホールでびっくりしましたね。懐かしいです。

懐かしついでにプログラムをひっぱり出してきてみたら、コンクールの流行りというものがよくわかります。花形の高校A編成(50人編成) 15校の内訳を見ますと、クラシックが6割、オリジナルが4割。

曲目で見ると、コダーイ作曲の 「ハンガリー民謡 『くじゃく』 による変奏曲」 が3校、アーノルド作曲の 「序曲 『ピータールー』 」 が3校と、これまたこの2曲で4割となっていました。随分と流行ったのですね。あらためて見ると面白いもんです。

札響第577回定期 尾高さんのシベリウス 交響曲第5、6、7番

コンサート(札響)
02 /16 2015
今シーズン最後の札響定期に行ってきました。シベリウス生誕150年記念の3年がかりの交響曲全曲演奏の最終回で、尾高さんの音楽監督としての最後の定期でもあります。

開演前のロビーコンサートは、森圭吾さん(fl・副首席)、田島高宏さん(vn・コンサートマスター)、廣狩亮さん(va・首席)、石川祐支さん(vc・首席)という豪華布陣により、モーツァルトのフルート四重奏曲第1番と第3番の第1楽章が演奏されました。

ロビーコンサート開始前のホワイエの様子
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■ 札幌交響楽団第577回定期演奏会(昼公演)
  ~シベリウス生誕150年記念・シベリウス交響曲シリーズvol.3~
 

  シベリウス 交響曲第5番 変ホ長調 op.82
  シベリウス 交響曲第6番 ニ短調 op.104
  シベリウス 交響曲第7番 ハ長調 op.105

  指揮:尾高 忠明 (札響音楽監督)

  2015年2月14日(土)14:00~
  札幌コンサートホールkitara

疲れるコンサートかなと心配しましたが、1曲ごとに休憩が設定されたので集中して聴けました。この日コンサートマスターは大平まゆみさん。楽器編成は弦が16型、fl(2)、ob(2)、cl(2)、fg(2)、hr(4)、tp(3)、tb(3)、ティンパニが基本で、第6番はこれにハープ(1)とバスクラリネット(1)が加わります。

演奏の方はというと・・・、第5番の冒頭のホルンとそれに続く木管楽器による美しい吹奏を聴いて、これはいい演奏会になるのではと期待が持てましたが、まさにそのとおりの大満足の演奏会でした!

尾高さんのシベリウスは一点一点をカチッと決めていくような端正で力強い演奏。5番の第1楽章後半のトゥッティは迫力があって鳥肌でしたし、6番では弦楽器が一際美しさを放っていました。3曲随所に現れる管楽器のソロも良かったです。指揮者、オケともに集中力を持続した熱演でした。

5、6、7番と続けて聴くという、まず今後もないだろう体験をしたことで色々なことを感じました。5番は管楽器が前面に出ますが、6番では弦楽器が中心に。長調の5番より短調の6番の方が明るく感じたり。そして7番は色々な楽器、旋律、明暗が融合していくような・・・。作曲手法の変化を垣間見るようで実に面白かったです。

終演後に尾高さんが退団者を紹介し、花束の贈呈がありました。フルート副首席の森さんが3月末で、打楽器首席の武藤さんが4月末で。また、この日、出演していなかったコンサートマスターの一人、伊藤亮太郎さんが3月末で退団されるようです。

そして理事長から尾高さんへ感謝の言葉と花束の贈呈も。尾高さんから簡単なスピーチがありました。「札響とは40年以上の付き合い。その間ポストをいただいたのが22年間。kitaraができてからこのオケは上手くなった。これからも振っていきたい。」・・・。

私は尾高さんの功績は大きかったと思います。4月から「名誉音楽監督」に就任されますが、これからもいい演奏を聴かせていただきたいものです。

アバド&ペライアのシューマン ピアノ協奏曲

聴いている音楽
02 /13 2015


最近聴いている音楽はこちら。マレイ・ペライアのピアノ、クラウディオ・アバド指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるシューマンのピアノ協奏曲 イ短調 作品54 です。ソニークラシカルの94年の録音。

この人のリリックなピアノは本当に素敵だと思います。ピアノで音が綺麗とか言っていいのかよくわからないのですが、私には綺麗に聴こえます。シューマンでも遺憾なく発揮されているようです。

オーケストラを手足のように操る柔軟性に富んだアバドの指揮は特に第2楽章なんかで、ピアノと一体になってロマンティックな情感を紡いでいてすごくいいですね。両端楽章のサウンドも軽すぎず重すぎず丁度いい感じです。

第1、第2楽章と聴いて、第3楽章の音の愉悦感に浸っていると、あぁ、ホントいい曲、いい演奏だなあと思わずにはいられません。

スプリング・ソナタを寺神戸亮さんの演奏で

聴いている音楽
02 /08 2015
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土曜日も良く晴れて気持ちが良かったので、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調作品24「春」を寺神戸亮さんのヴァイオリン、ボヤン・ヴォデニチャロフさんのフォルテピアノで聴きました。DENONの97年の録音です。

落ち着いた音色のルンルン過ぎない「春」の演奏ですね。独特の味わいで、これはこれでしっくりきます。素晴らしい演奏だと思います。

ライナーノーツには寺神戸さん自身による使用楽器や奏法についての解説が載っていますが、最後は「オリジナル楽器の響きを通して、若きベートーヴェンの音楽の楽器の限界を超えんばかりの振幅の激しさを少しでも感じとっていただけたら幸いです」という言葉で結ばれています。

寺神戸さんの経歴をよく知らなかったのでメモを。
61年生まれ。桐朋学園大学に学び、在学中の83年、日本音楽コンクールで3位入賞。84年に首席で卒業後、東京フィルのコンサートマスターとして入団しますが、86年に退団し、以後はオランダで古楽を学ばれ、欧州のいくつかの古楽オーケストラのコンサートマスターをつとめられたようです。

最後に、CDジャケット写真は、早逝の画家、有元利夫さんのこちらも「春」という作品らしいです。3月に東京で展覧会があるので行ってみたいと思っているところなのですが・・・

ヨッフム&ギレリスのブラームス ピアノ協奏曲第2番

聴いている音楽
02 /07 2015
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今週後半は強い冷え込みに見舞われました。昨年まで赴任していた上川地方は連日マイナス20~30度。それに比べれば今シーズン一番の寒さと言っても札幌はマイナス8、9℃度とやはり過ごしやすいです。雪まつりも木曜、金曜と晴れて良い滑り出しのようです。

さて、今週聴いていたのはブラームスのピアノ・コンチェルトの2番。オイゲン・ヨッフムの指揮、エミール・ギレリスのピアノ、ベルリン・フィルの演奏。DGの72年の録音です。

先日の札響定期の記事であまり触れなかったので、好きな曲ではないのかと思われるのもなんだなあと思いまして(笑)。でも、そんなことはありません。ブラームスのコンチェルトの1番、2番のどっち好き?と聞かれたら、どちらも好きですが、今は2番と答えるでしょう。旋律の美しさと頑強な構造物のような立体感がマッチした魅力作だと思っています。

特に第1楽章のスケールの大きさ、カッコよさ、第3楽章の美しさは格別ですが、最近は快活さの中に憂愁が見え隠れする第4楽章もいいと感じるようになりました。年齢によってツボが違ってくるようです。

ヨッフム70歳、ギレリス55歳のときの録音。がっしりとした重々しいピアノと分厚い管弦楽の響きは、まさにピアノ付きのシンフォーニーと呼ぶにふさわしいですね。円熟同士の真剣勝負という趣も感じられてなかなか気に入っている演奏です。

ブリテン&ロンドン響の 「青少年のための管弦楽入門」

聴いている音楽
02 /05 2015
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先日、どこで覚えてきたのか娘から冒頭のテーマを口ずさみながら「この曲知っている?」と聞かれました。

「もちろん、全部聴いてみる?」と聞いてみると、「うん」というので、親子で鑑賞。ベンジャミン・ブリテン自身がロンドン交響楽団を指揮したDECCAの1964年の録音で。

少々荒々しい演奏ですが、そこがまた魅力を醸し出しているのかなと思います。クライマックスに向けてのスピード感のあるフーガの盛り上がりの中で長調でパーセルの主題が現れるところはかっこいいですね。娘も「おおっ」って感じの表情(笑)


おまけ写真は、本日から始まる「第66回さっぽろ雪まつり」の大雪像。昨晩ちょろっと覗いてきました。まだライトアップされていませんが・・・
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意外な結果?

音楽
02 /02 2015
札響1月定期のプログラムに、定期会員を対象に行われたアンケートの結果が載っておりました。

■2014年良かったと思う定期演奏会ランキング
 1.エリシュカ/ブラームス2番ほか
 2.尾高/マーラー9番
 3.エリシュカ/チャイコフスキー「悲愴」ほか
 4.尾高/ヴェルディ「レクィエム」
 5.高関/伊福部「シンフォニア・タプカーラ」ほか

フムフムなるほど。私は尾高監督の回ではヴェルディの方が良かったですけどね~

■2015年度期待する演奏会ランキング
 1.エリシュカ/ブラームス4番ほか
 2.エリシュカ/チャイコフスキー4番ほか
 3.広上&小山(P)/ラフマニノフ ピアノ協奏曲3番ほか
 4.アシュケナージ/ショスタコ10番ほか
 5.尾高/ブルックナー9番ほか

いやぁ、エリシュカさん人気はすごいですね。定期会員の心をがっちり掴んでいるようです。

意外だったことは・・・

まずは3位の広上淳一さんと小山実稚恵さん(失礼)。メインがラフマニノフの交響的舞曲という、いい曲ですがメジャーとは言えない曲なので、これはデビュー30周年の小山さんのコアなファンがいるからかなと推察していました。同じコンチェルトでもハインツ・ホリガー、イザベル・ファウスト、ゲルハルト・オピッツなど名手登場の回を抑えてのランクインは堂々たるものです。

あとはポンマー次期首席指揮者が入っていないことでしょうか。私はメンデルスゾーンの「讃歌」(7月定期)はなかなか生では聴けないので、楽しみにしているのですが・・・。まあ、なじみの薄い曲ですし、傑作かと言われれば・・・、もっと知っている曲でやってほしかったということでしょうか。

札響第576回定期 スダーン指揮/ダフニスとクロエ第2組曲ほか

コンサート(札響)
02 /01 2015
天気晴れ、気温3度の暖かさ!?の中、今年初コンサートに行ってきました。

■ 札幌交響楽団第576回定期演奏会(昼公演)

  ブラームス ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調
  フォーレ 組曲「ペレアスとメリザンド」
  ラヴェル 「ダフニスとクロエ」第2組曲

  指揮:ユベール・スダーン
  ピアノ:バリー・ダグラス

  2015年1月31日(土)14:00~
  札幌コンサートホールkitara


開演前のロビーコンサートはモーツァルトのホルン五重奏 K.407 が演奏されました。普段は真剣に聴いていないのですが(失礼)、今回はホルンの響きにつられしっかり聴かせていただきました。とってもいい演奏でしたよ。

さて、本番はドイツとフランスの最もその国らしい作曲家によるプログラム。指揮は札響と8年ぶりの共演となるスダーンさん、この日のコンサートマスターは田島高宏さんでした。

1曲目ブラームスのピアノ協奏曲第2番。86年のチャイコフスキーコンクール優勝のダグラスさん、ハンサムです。そして、十指でがっちりと鍵盤を掴みシンフォニックで迫力ある演奏を披露してくれました。全体的にはオケの些細なミスもあってか今一つ心に響いてきませんでしたが、それはブラームスの協奏曲の実演でいつも感じる地味さにあるのかもしれません。



休憩後はフォーレの「ペレアスとメリザンド」。う~ん、いい曲です。スダーンさんはタクトを持たず冒頭から弦を丁寧に歌いぬきます。「糸をつむぐ女」の金子亜未さんのオーボエ、「シシリエンヌ」の高橋聖純さんのフルートはホント素敵でした!特に金子さんは先週、北広島でやったモーツァルトのコンチェルトを聴き逃した分、しっかり堪能させていただきました。

ラストは「ダフニスとクロエ」第2組曲。さて、管楽器は腕の見せ所ですが、「無言劇」での前記、高橋聖純さんの長いソロ、その後のピッコロ?からアルトフルートまでの降下、「全員の踊り」でのEsクラリネットなど好演だと思いました。

それだけでなく、前半のブラームスでも感じたのですが、弦がいつもより綺麗に聴こえました。スダーン・マジックでしょうか(笑) そして 「全員の踊り」での圧倒的な迫力もすごかったですね、腹にずんずん響きました。

それにしても「夜明け」を聴いていたとき、しみじみ思ったのはラヴェルのオーケストレーションの素晴らしさ・・・すごい。