札響の第9(尾高指揮)

音楽鑑賞
12 /28 2014
■札響名曲コンサート「札響の第9」 (1日目)

ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125 「合唱付き」

指揮:尾高忠明

ソプラノ:横山恵子  メゾソプラノ:金子美香
テノール:鈴木准  バリトン:吉川健一
合唱:札響合唱団、札幌アカデミー合唱団、札幌放送合唱団

2014年12月27日(土)14:00~
札幌コンサートホールkitara

--------------------------------

オケの編成は弦16型、cl(2)、fl(2)、ob(2)、fg(3(うちコントラファゴット持ち替え1))、hr(4)、tp(2)、tb(3)、打楽器という感じで、合唱はざっと150人ぐらい。コンサートマスターは大平まゆみさんでした。今回席はオケの後ろP席をとりました。さすがに声楽入りの曲では少々音響に難ありですが、なにせ安い(笑)のと、扇型に広がるオケの中心、まさに要の指揮者の指示や表情などが良くわかる面もあります。

さて尾高監督最後の第9。プログラム掲載の札響との第9共演歴によると、81年の初共演以来、正指揮者として3回、客演指揮者として2回、ミュージックアドバイザー/常任指揮者として2回、音楽監督として7回の演奏を重ね、今回で通算15回目になるようです。

演奏の方はというと、男性的で逞しいベートーヴェン。シンフォニックでかっこいい演奏でした!第1ヴァイオリンがよく鳴っており、全体をリードしていたと思います。尾高さんもなんというか、いつも以上に熱く感情をぶつけている感じがしました。合唱も力強く迫力があり、尾高さんからの発音や表現の指示に鋭く反応するのが見て取れるのがよかったです。ソリストはやはり席の関係で聴こえにくい部分もありましたが、バリトンの吉川さんはとてもよかったです!第9はヴィオラに美しい旋律があったり、4番ホルンにソロがあったりと見ていて面白いですね。というわけで今年最後のコンサートでした。


スポンサーサイト

バッハ・コレギウム・ジャパン ヘンデル「メサイア」

音楽鑑賞
12 /23 2014
■バッハ・コレギウム・ジャパン札幌公演

ヘンデル: 「メサイア」 (孤児療育院版(1754))

指揮:鈴木雅明

ソプラノⅠ: クリステン・ウィットマー  ソプラノⅡ: 松井亜希
アルト(カウンターテナー): クリント・フォン・デア・リンデ
テノール: チャールズ・ダニエルズ  バス: ロデリック・ウィリアムズ

2014年12月21日(日)17:00~
札幌コンサートホールkitara

----------------------------------------------

自身3度目にとなる BCJ のコンサートに行ってきました。ちなみに過去2回はミューザ川崎で聴いたバッハのロ短調ミサと、kitaraで聴いたモーツァルトのレクィエムです。

この日のBCJは合唱が18人、管弦楽が21人。編成の内訳はこんな感じです。
S(5)、A(5)、T(4)、Bs(4)、tp(2)、hrm(2)、tim(1)、ob(2)、vn1,2(6)、va(2)、vc(2)、cb(1)、fg(1)、cemb(1)、org(1)

感想は一言、素晴らしいメサイアでした!!

鈴木さんの全身を使った躍動的な指揮がつくる音楽は、学究的過ぎることなく、実に生き生きとしたものでした。BCJの各楽器、各声部がはっきりと、それでいて調和して響く様は本当に心地がいいものがありました。海外でも高く評価されている彼らの活動は、誇らしいですね。独唱陣もソプラノが急きょ変更になったようですが、それはもう素晴らしかったです。

印象に残った部分を順にあげていくと、第1部は 「合唱/私達のために一人の嬰児が生まれた」 でしょうか。前曲「アリア(バス)/暗闇を歩く人々は」から一転、特に「Woderful,Counsellor,the Mighty God・・・・」の本当に喜びに満ち溢れた演奏!鈴木さんの右腕を上に高く大きく揚げての指揮ぶり!

第2部はベタですが 「合唱/ハレルヤ」 でしょうか。やっぱりいいですね。バロックトランペット2人は立って、左手は腰?にあてての演奏で、祝祭的な気分はもちろんのこと、視覚的にも楽しませてもらいました。

第3部は 「アリア(バス)/トランペットが鳴り響くと」 でしょうか。バスの方の声量豊かで技巧的な歌声も素晴らしかったですが、バロックトランペットのソロが聴きものでした。やはり立っての演奏でしたが、音程も持久力も抜群で本当に上手い!こういうのを名人芸と言うのですね。終演後の拍手のなかでもこのソロを吹いた1stTpジャン=フランソワ・マドゥフさんへの拍手とブラヴォーが一際大きかったこともつけ加えておきましょう。

休憩を挟んで3時間。たっぷり楽しませていただきました。これで3,000円、大満足です。


札響第575回定期 ショスタコーヴィチ第15番ほか

音楽鑑賞
12 /14 2014
■札幌交響楽団 第575回定期演奏会

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 *
ショスタコーヴィチ:交響曲 第15番 イ長調

指揮:クラウス・ペーター・フロール
ヴァイオリン:オーガスティン・ハーデリッヒ *

2014年12月13日(土)14:00~
札幌コンサートホールkitara

--------------------------------

前半はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。ソリストのハーデリッヒさんは、プログラムによるとドイツ人の両親のもと84年イタリア生まれ。ジュリアード音楽院で学ばれたようです。

卓越したテクニックと美しくよく響く大きな音。最弱音との対比によるダイナミックな演奏。曲の演奏効果もあって大いに会場は盛り上がりました。そして、フロールさんの指揮の力か、札響も細部まで緻密で安定し、力強さも兼ねそなえた好演。いやはや、このチャイコフスキーはとてもよかった!!。アンコールにパガニーニの24のカプリースから第24番が演奏されました。素人からすると指が一体全体どうなっているのかじっくり見てみたいですね(笑)。演奏中、コンマスの大平まゆみさんが覗き込むように見入っていたのが印象的です。

後半はショスタコーヴィチの15番。弦は16型。トランペット、トロンボーンの後ろに打楽器セクションが大勢並びます。ウィリアムテルなど色々な曲の引用と多彩な打楽器が魅力的な曲です。あらためて見ると1971年の作なんですね。

ここでも札響はすばらしい演奏を聴かせてくれました。特に前半の二つの楽章が良かったと思います。各セクションへの細かな表情づけなどフロールさんのコントロールが細部まで行き届いて雑なところが全くありません。部分的にみると、第2楽章冒頭の金管によるコラール風の動機、力強いトゥッティによる慟哭の叫び。全曲の終わり、弦楽器と打楽器で奏でられるこの世のものとは思えない不思議な音楽・・・、このあたりに感銘をうけました。

フロールさんの作る音楽は丁寧ですごくいいです。気に入りました。楽団との相性もとてもいいのではないでしょうか。是非再度の客演を期待します。

余韻に浸って会場を後にした16時すぎ、札幌は氷点下5度の寒さの中でした。