札幌交響楽団 第572回定期演奏会(昼公演)

コンサート(札響)
09 /28 2014
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9月の札響定期は・・・偶然? イ長調の素敵な2曲です。

■ 札幌交響楽団 第572回定期演奏会
  モーツァルト ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488
  ブルックナー 交響曲第6番イ長調

  指揮:児玉 宏   
  ピアノ:田部 京子

  2014年9月27日(土)14:00~
  札幌コンサートホールkitara



1曲目は室蘭出身の田部さんのモーツァルト。

初めて聴きますが今年でデビュー20周年、内外で活躍するベテランですね。チューニングが終わり、一瞬の静寂の後、指揮の児玉さんとともに登場。淡い緑色のドレス姿です。

弦楽セクションの編成は8型(8-6-5-5-3)。児玉さんはタクトなし。冒頭から丁寧な指揮ぶりで、フォルテでも角を落とした柔和な響きを造っていきます。ふにゃっとした独特な感じの指揮(失礼)ですが、乱れのない素敵なアンサンブルでしたので、おそらく演奏しやすい指揮なのでしょう。

特に印象に残ったのは第2楽章です。ざわつきが少し残る中で奏でられ始めた冒頭部分。単純な旋律がとても深みのあるもののように感じました。この楽章はピアノと管楽器の対話のようだと思っていますが、管楽器ももちろん好調で、大満足でした!

全曲を弾き終えた後、鳴り止まない拍手に応えてアンコールがありました。シューベルトのアヴェ・マリア(吉松隆・田部京子共同編曲)です。会場が深い祈りの雰囲気に包まれ、演奏後はたくさんのブラヴォーの声。素晴らしい演奏でした。

ここで休憩。ホワイエの様子。
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後半はブルックナーの6番。大好きな曲です。

弦は14型(14-12-10-8-6)に。なんとこの曲、札響が演奏するのは今回が2回目、1975年4月の定期演奏会以来39年ぶりのようです。

冒頭タッタ・タタタ、タッタ・タタタ・・・というヴァイオリンの刻みに乗って低弦が主題を提示し始まります。児玉さんは全身を使った大きな指揮ぶり、テンポはやや遅め、金管は抑制され楽器間のバランスに細心の注意を払うような演奏です。個人的には1,2楽章より3,4楽章の方が息があっていたように感じました。

第3楽章トリオでの弦のピチカートとホルンの応答!ここでは生演奏ならではの面白さを感じました。CDではなかなか聴き取れないことがあるので。

第4楽章が輝かしくも尻切れトンボ(笑)のように終わり、ブラヴォーで称えられた児玉さん。初めて聴かせてもらいましたが、欧州の歌劇場での経験に裏打ちされた職人の棒という印象を受けました。

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マリナーのドヴォルザーク 弦楽セレナード

聴いている音楽
09 /27 2014
今週はドヴォルザークを楽しんでおりました。

ネヴィル・マリナー指揮、アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズの演奏(LONDON・1970年録音)です。

やさしさ、なつかしさに満ち溢れ、ボヘミアの景色が目に浮かぶような素敵な曲です。第2楽章の中間部や第4楽章なんかの憂愁の味わいも格別です。それにしても旋律の美しさ!屈指のメロディメーカー、ドヴォルザークの才能が遺憾なく発揮されています。

第5楽章の終わりに第1楽章冒頭主題が回帰するところで、チャイコフスキーの弦楽セレナードみたいだななんて思いますが、こちらの方が5年ほど先に書かれたものなのですね。1875年、ドヴォルザーク33歳の作品。

マリナー盤は'70年の録音と決して新しくはないのですが、弦がとても美しく、どちらかというとキリっとクールで洗練された都会の雰囲気も漂う、これまた素敵な演奏に仕上がっていると感じました。

札幌はだんだん寒くなってきました。週間予報では来週、最低気温がついに一桁の日も登場。寒暖の差が激しく、新聞では紅葉は10年に一度の美しさとありました。

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プッチーニのオペラ・アリア集

聴いている音楽
09 /20 2014
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寒い一週間でした。特に木曜日なんかは最低11℃、最高19℃という感じで、先週の「半袖通勤」から、「長袖通勤」を飛び越えて、一気に「長袖+ジャケット」というような装いに。

さて、音楽の方は、連休あたりからオペラアリア集を楽しんでおりました。グラモフォンのNEW SUPER BEST101というシリーズの中の一枚で、プッチーニの代表的な6つのオペラから17曲収められています。

声楽・オペラはどちらと言いますと守備範囲外、なんせ三大テノールあたりで時が止まっているぐらい(笑)なので、ボチボチ程度に楽しむことにしています。このディスクの「蝶々夫人」、「トスカ」、「ボエーム」はいずれも手持ちの全曲盤とは違う演奏者なので、同曲異盤を求めずにオムニバスで演奏の違いを楽しんでいます。

カラヤンの指揮した2作品のスケール感がスゴイですね。トスカのテ・デウムでは地から這いあがるような重量感があります。ドミンゴの「誰も寝てはならぬ」の直後に、カレーラスの「妙なる調和」を聴くことができ、ヒロイックなドミンゴと、少し切ないカレーラスの歌唱を続けて味わえるのもオムニバスならではです。

それから、バーンスタインのプッチーニというのも今となっては希少価値があるかもしれません。オペラに疎い私ですがキャストは若手を起用したようですね。ゆったりとしたテンポと濃厚な表現がいかにもバーンスタインらしいでしょうか。「冷たい手を」では少し歌いずらそうな感じもありますが、今までわからなかった伴奏の木管の動きが聴けたりもするのも、面白いところです。

曲目は以下のとおり。
《ジャンニ・スキッキ》より「私のお父さん」
(S)リタ・シュトライヒ、指揮:ラインハルト・ペータース、ベルリン・ドイツオペラ管弦楽団(1965年録音)

《蝶々夫人》より「ある晴れた日に」、ハミング・コーラス、「かわいい坊や」
(S)ミレッラ・フレーニ、(T)ホセ・カレーラス、指揮:ジュゼッペ・シノーポリ、フィルハーモニア管弦楽団(1987年録音)

《トゥーランドット》より「お聞きください王子様」、「泣くなリュー」、「この宮殿で」、「誰も寝てはならぬ」
(S)バーバラ・ヘンドリックス、(S)カティア・リッチャレッリ、(T)プラシド・ドミンゴ、指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1981年録音)

《トスカ》より「妙なる調和」、「警官3人・・・車一台」~テ・デウム、「歌に生き、恋に生き」、「星は光りぬ」
(S)カティア・リッチャレッリ、(T)ホセ・カレーラス、指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1979年録音)

《ボエーム》より「冷たい手を」、「私の名はミミ」、ムゼッタのワルツ
(S)アンジェリナ・レオー、(S)バーバラ・ダニエルズ、(T)ジェリー・ハドレー、指揮:レナード・バーンスタイン、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団(1987年録音)

《マノン・レスコー》より「なんと素晴らしい美人」、「華やかに着飾っても」
(T)ホセ・クーラ、(S)マリア・グレギーナ、指揮:リッカルド・ムーティ、ミラノ・スカラ座管弦楽団(1998年録音)

デュトワのビゼー 「アルルの女」

聴いている音楽
09 /14 2014
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シャルル・デュトワ指揮、モントリオール交響楽団の演奏でビゼーの「アルルの女」第1組曲、第2組曲を聴いています(DECCA・1986年録音)。フランス物に定評があって廉価版のカタログに載りつづけているのに実は聴いたことがなかったのです。

終始弦を軽やかに演奏することはもちろん、「カリヨン」のホルンや、「ファランドール」のトロンボーンまで徹底されているようです。「パストラール」や「ファランドール」で聴ける濁りのない澄んだアンサンブルもとても素敵ですし、第2組曲の「メヌエット」で聴こえるフルートがとにかく上手い!

通俗名曲の代名詞のような曲ですが、私は陰影に富んだ第2組曲の方を好みます。

ビゼー(1838-1875)が1872年に作曲した27曲から成る劇音楽は、アルルの女に心を奪われた主人公フレデリの嫉妬が招く悲劇ですが、第1組曲は同年ビゼー自身が組曲としましたが、第2組曲はビゼーの死後に、親友のエルネスト・ギローが編曲したものです。

ギローとはどのような人物だったのでしょう。ウィキペディアを見ましたら、1837年アメリカのニューオリンズに生まれ、52年にフランスに移住。ビゼーの死後の76年にパリ音楽院の教授に就任しているようで、ドビュッシーやデュカスを指導したとありました。なるほど相当な実力者だったのですね。

ちなみにルイジアナは1803年にアメリカがフランスから買収しているようです。

雨で、びっくり

雑記
09 /12 2014
昨日の大雨では、夜中の3時に災害情報メールで起こされ、そのあと朝まで二十数本立て続けに。幸い私の住んでいる辺りは大丈夫でしたが、それにしても人口190万人のうち70万人に避難勧告とはいささかびっくりしました。

札幌市は都市化により山あいの傾斜地にも家が多く、実は災害には弱いのかも知れません。それでいて台風もめったに来ないので、私も含めて防災意識が低いような気がします。

写真は、休校になった娘に付き合って行った百合が原公園で撮影したもの。
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ピノックのハイドン「悲しみ」、「告別」、「マリア・テレジア」

聴いている音楽
09 /10 2014
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日曜日に図書館に行ったついでに借りてきたCDを聴いています。

トレヴァー・ピノック指揮、イングリッシュ・コンサートによるハイドンの交響曲集(ARCHIV・1989年録音)です。収録されているのは第44番ホ短調「悲しみ」、45番嬰へ短調「告別」、第48番ハ長調「マリア・テレジア」です。

このアルバムでは、「告別」もいいですが、「悲しみ」がとてもよかったですね。耳に残る印象的な悲しみのメヌエット、1809年のハイドンの追悼演奏家でも演奏されたという第3楽章。この楽章は素晴らしいですね!じんわり胸にしみいります。

ピノックの演奏は踏み外しのない中庸なもので、贅肉をそぎ落としたすっきりとした清澄な響きはハイドンにぴったりなのですが、 同時にこのコンビに感じるのは、あまりも音が整いすぎて、オリジナル楽器の素朴さや、なにかこう野趣とでもいうのでしょうか?に物足りなく感じる瞬間があったりもします・・・。

「告別」と「マリア・テレジア」は、まぁ聴いてますって程度で(笑)

例のエピソードが有名な「告別」は、かつてサリュウス・ソンデツキス指揮、リトアニア室内管弦楽団という、だ~れも知らないような楽団で聴いたことがありまして、確かに最後に二人だけになるのは面白かったのですが、あまり印象に残っていないのも事実でして(笑)



伊福部昭の世界~「ゴジラ」を生んだ作曲家の軌跡

聴いている音楽
09 /08 2014
 
一週間以上も前、8月30日(土)23:00からEテレで 『伊福部昭の世界~「ゴジラ」を生んだ作曲家の軌跡』 という1時間番組を観ました。

高嶋政宏さんのナレーションにより、生い立ち、上京、晩年に至るまでを貴重な資料や、作曲家の池辺晋一郎さんや吉松隆さん、音楽評論家の片山杜秀さんらの証言を交えて振り返るという、生誕100年にふさわしいとても興味深い番組でした。

・アイヌ文化への興味はお父さんが音更村(当時)の村長で家族で住んだ際のものであること
・作曲を志したのは「春の祭典」を耳にしたのがきっかけであること
・レチェプニン賞の応募の際は、北海道からの無名の青年が作曲した大規模管弦楽作品に国内では戸惑いの声があったこと
・土俗的三連画の第二楽章「ティンベ」は厚岸にある岬の名前であること
・晩年は青年期の大規模作品からに単独の筝曲の作曲にシフトしていったこと

などなど、普段、ライナーノーツや演奏会のプログラムを読み飛ばしてしまう私にとっては助かる内容でした。

そうそう、 『芸術はその民族の特殊性を通過して、共通の人間性に到達しなくてはならない』、『大楽必易』(すぐれた音楽は平易なものでなければならない)など至言も多いですね。

番組中でかけられた曲で面白そうだったのは、「二十絃筝とオーケストラのための交響的エグログ」という作品。たまに読ませていただいているブログにも書かれていた方がいて、昨日、市立図書館に音源探しに行ってみましたがなくて・・・

まあ、こんな感じです。


秋らしく、モーツァルトのクラリネット五重奏

聴いている音楽
09 /06 2014
 

この前の日曜日の北海道マラソンで友人がフルマラソンを完走しました。すごい!!パチパチパチ。

という感じで始まった今週。 仕事では、結構バタバタしましたが、充実感もひとしおでした。

夜、窓を開けていると涼しい風と虫の音が。秋ですね。

さてさて、音楽の方はモーツァルトのクラリネット五重奏曲 イ長調 K.581を聴いていました。演奏はアルフレート・プリンツ(Cl)とウィーン室内合奏団(DENON・1979年録音)です。

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朝、身支度の時、通勤の地下鉄車内、昼休み、家で真夜中にとどっぷり・・・。光と影が交差する素晴らしい音楽。今回は、特に中間の二つの楽章を多く聴いていました。

第2楽章、最高ですね。プリンツの美しく、まろやかな音。それに絡んでくるヘッツェルのヴァイオリンもヴィブラートがとても上品で、なんて素晴らしい演奏!いや、音楽が素晴らしいのか!と思ってしまいます。

第3楽章はあまり好きではありませんでしたが、弦楽だけで奏でられる短調のトリオは聴けば聴くほどいいではありませんか、今までスルーしていたなぁ。憂い色が濃い音楽はこの作品の魅力を一層高めていますね。

写真は、たまに行く自然食のお店の前にあったもの。