札幌交響楽団 第571回定期演奏会(昼公演)

コンサート(札響)
08 /31 2014
札響の8月定期は、ジョン・ウィリアムズと早坂文雄というシャレた組み合わせ。二人とも映画音楽で有名ですが、早坂氏が担当した「七人の侍」や「隠し砦の三悪人」などは、私は見たこともなく・・・

■ 札幌交響楽団 第571回 定期演奏会

  ジョン・ウィリアムズ 組曲「スター・ウォーズ」
  早坂文雄 ~生誕100年記念~ 
               交響的組曲「ユーカラ」

  指揮:下野 竜也

  2014年8月30日(土)14:00~
  札幌コンサートホールkitara

2曲ともかなりの大編成。トランペットなどはパートの4人が勢ぞろい。コンサートマスターは伊藤亮太郎さんです。

1曲目 「スター・ウォーズ」 は、説明不要の大名曲。組曲は、Ⅰメイン・タイトル、Ⅱレイア姫のテーマ、Ⅲインペリアル・マーチ(ダース・ベイダーのテーマ)、Ⅳヨーダのテーマ、Ⅴ王座の間とエンド・タイトルの5曲です。

客席の照明が落ちて、下野さんの一振りで、ジャーン!と鳴り響き、続いて現れるメイン・タイトルの大音量に身をさらしていると、一瞬自分が定期演奏会の会場にいることを忘れそうでした(笑)。 演奏は素晴らしかったですし、レイア姫のテーマ、名旋律ですねぇ、ホントいい!

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休憩後は、早坂文雄の 「ユーカラ」。早坂文雄(1914~1955)は、札幌にゆかりの作曲家で、1934年伊福部昭、三浦淳史らと札幌で「新音楽連盟」を結成。1939年には東宝に入社し、映画音楽のほか数々の作品を発表したようです。

「ユーカラ」は東京交響楽団の委嘱で1954年から55年にかけて作曲され、55年6月に初演されるも、早坂氏は同年10月に41歳で早逝されたようです。最後の大作とのことですが、金田一京助訳のアイヌの叙事詩ユーカラを読んで20年ほど構想を練ったとあります。

曲は6曲で、プロローグに続き、急-緩-急-緩-急といった感じです。プログラムによると叙事詩の描写ではなく、抽象化した精神世界を構成。自由な無調、変拍子のリズム、絵巻物風の構成が聴きものだそうです。

第1曲「プロローグ」。クラリネット独奏のみの曲。

第2曲「ハンロッカ」。砂むぐりの燕の神ハンロッカは、ひどいもてなしに腹を立てて、不敬の村を焼き払ってしまう。

第3曲「サンタトリパイナ」。鳥や魚に悪態をつく童子サンタトリパイナは、罰として月の中に閉じ込められてしまう。

第4曲「ハンチキキー」。雀の神が他の神々を招いた酒宴の席、カラスが酒壺にふんをして神々が怒り出す。雀がとりなそうとするが、カラスは無残にも殺されてしまう。ハンチキキーは雀のさえずりだそうです。

第5曲「ノーペー」。オキクルミはピポクの嶽の女神と結ばれるが、オキクルミに思いを寄せていた最も高い天の女神は、嫉妬のあまり激しくののしる。

第6曲「ケネぺ ツイツイ」。人喰い熊がオキクルミ兄弟に散々な目にあい、人間には手を出すまいぞと自戒する話。

全く知らない曲でしたが、事前に図書館でヤマカズ&日フィルのCDで予習しておいたからかも知れませんが、こんなすごい曲があったのですね。50分ほどのヘヴィーな大曲ですが、腹いっぱいの大満足です。

「プロローグ」では、ステージ上のライトをぐっと落として、クラリネット奏者のみがぼんやりと浮かびあがるような照明効果の中で奏でられるソロ。これは音楽に集中できて良かったです。

それにしても下野さんの変拍子のタクトさばきはカッコイイ!全曲演奏はなんと札響初、抜粋演奏も1968年以来だそうで、団員としても初めて演奏される方が多かったと思いますが、とても演奏しやすいのではないでしょうか。

終演後、万雷の拍手の中、下野さんは楽団員を丁寧に立たせていきます。クラリネット、フルート、ヴィオラ、イングリッシュホルン・・・。ご自身も何度かステージに呼び戻されますが、最後にスコアを高く掲げたり、譜面台に乗っているスコアに拍手を贈ったりと、曲への賛美を惜しまない様子でした。

おまけ・ウェルザー=メストさんの演奏。


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