札響第601回定期 秋山指揮 ショスタコーヴィチ「第5」ほか

コンサート(札響)
07 /08 2017
昨日は33度、今日も30度まで気温が上がった札幌。そんな中、札響定期を土曜のマチネで聴いてきました。

■ 札幌交響楽団第601回定期演奏会

 チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35 *
 ショスタコーヴィチ 交響曲第5番 ニ短調 op.47

 秋山和慶(指揮)
 神尾真由子(ヴァイオリン)*

 2017年7月8日(土)14:00~
 札幌コンサートホールkitara


今回の定期は一言でいうと神尾さんに尽きます!。

神尾さんは以前、札響定期でハチャトゥリアンのコンチェルトを聴かせてもらったことがあり、その時も良かったのですが、今回はそれ以上でしたね。

ブルーの涼しげなドレスで登場した神尾さん。むせび泣くようなヴィブラートから始まる独奏ヴァイオリン。濃厚でダイナミック。スケールの大きな演奏はチャイコフスキーにとてもよくマッチしていて、すっかり魅了されました。すごく素敵でした!。

秋山さんの指揮も統率が効いていて、とても安心できます。第1楽章でヴァイオリン独奏が止み、トゥッティで主題を奏でるところは高潔な印象さえ受けました。独奏ヴァイオリンと絡みあって盛り上がりながら進行する第3楽章のアンサンブルもぴったり。

それにしても神尾さんへのブラヴォーや拍手は近年ないぐらいの盛大なものでした。ファンが多いのかな。でも今日はそれも納得の快演でした。アンコールはパガニーニの24の奇想曲より「第24番」が演奏されました。

後半はショスタコの5番です。こちらも迫力満点のいい演奏でした。今回の定期はサブタイトルが「祝 kitara20周年 こけら落し指揮者とともに」でした。今後とも札響といい関係を築いていただくことを望みます。

さて、第2ヴァイオリン首席の大森さんが今月末をもって退団されるようで、終演後、ステージ上ではコンマスの大平さんから花束が贈られました。大森さん少し感極まっていたようにも見えました。

2年ほど前に開いたリサイタルは一曲一曲丁寧に演奏され、また聴衆も本当に音楽が好きな人たちが集まって聴き入ったという印象の素敵なものでした。素晴らしいアーティストと確信しています。札響を去られるのは非常に残念ですが、新天地でのご活躍をお祈りします。2006年から11年間の在籍とのこと。大変お疲れさまでした。

う~ん、でもやっぱり地方オケでは優秀な人材をつなぎ留めておくのは・・・、難しいのですね。


スポンサーサイト

札響第600回記念定期演奏会 モーツァルト 3大交響曲

コンサート(札響)
06 /10 2017

■ 札幌交響楽団第600回記念定期演奏会

 モーツァルト 交響曲第39番 変ホ長調 K.543
 モーツァルト 交響曲第40番 ト短調 K.550
 モーツァルト 交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」

 マックス・ポンマー(指揮)
 
 大平まゆみ(コンサートマスター)

 2017年6月10日(土)14:00~
 札幌コンサートホールkitara

1961年創立の札響の定期演奏会が今回で600回となりました。今朝の地元紙によると地方オケでは京響さんに次ぐ回数のようです。

ポンマーさんのモーツァルトといえば、昨年8月定期での清新なレクイエムが印象に記憶されています。今回も抑制されたビブラート、ティンパニの硬質な音、キリっと早めのテンポという同じスタイルだと感じました。

はじめは39番。12型の弦5部にフルート1、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、ティンパニという編成。上品な弦、クラリネットとホルンの柔らかな音色がこの曲の持つ温か味を引き出していたように思いました。なかなか良かった。

2曲目は40番。今回は初稿による演奏のためトランペット2、ティンパニが抜けるのに加え、クラリネット2とオーボエ2が入れ替わります。第4楽章の初めの方に出てくるソロなど、短調のこの曲には鮮やかな対比で幸福感を感じるクラリネットの音色の方があっているように思うのですが、オーボエで聴いても別の味わいがあっていいものです。初稿を生で聴くのは初めてかもしれません。それにしても第1楽章展開部の弦のアンサンブルはぞくぞくしますね。曲の素晴らしさを再認識。

休憩後は「ジュピター」。管打はフルート1、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、ティンパニです。冒頭の3つの音はややタメのある感じ。その後は堂々たる曲の進行にトランペットとティンパニの強奏強打がアクセントを添えます。あとは、やはりフィナーレが良かったですね。堂々たるアンサンブルで編成以上に曲の偉大さや壮麗さが伝わってきました。

今日は雨で最高気温16度という肌寒い日でしたが、ざっと見たところ9割ほどのお客さんの入りだったように思いました。今後も好演を期待したいです^^/


札響第599回定期 ホリガー指揮 ドビュッシー「海」ほか

コンサート(札響)
05 /20 2017
■ 札幌交響楽団第599回定期演奏会

 シューマン ミサ・サクラ ハ短調 op.147*
 マーラー アダージェット ~交響曲第5番より
 マーラー(ゴットヴァルト編)  「夕映えのなかで」 ~無伴奏合唱のための*
 ドビュッシー 「海」 ~3つの交響的素描

 ハインツ・ホリガー(指揮)
 ラトヴィア放送合唱団*
 札幌交響楽団

 2017年5月20日(土)14:00~
 札幌コンサートホールkitara

前半のミサ・サクラは名前すら初めて聞く曲で、正直眠くてしょうがなかったのですが、後半のマーラーでプログラムの妙とラトヴィア放送合唱団の素晴らしい歌声を堪能できました。

マーラーの「夕映えのなかで」は、交響曲第5番のアダージェットに18世紀ドイツの詩人アイヒェンドルフの詩を付けて2008年に16声の無伴奏合唱に編曲したもの。要するに同じ曲を器楽でやった後に合唱でやるというプログラムで、これはなかなか面白いと思いました。

ラトヴィア放送合唱団は総勢24名のようでしたが、ハーモニーの美しさはもとより、弱音のコントロールなどで個の実力を感じました。消え入るように歌声がホールからなくなり、しばしの沈黙の後、盛大なブラヴォーがかかっていました。良かった!。

一方の札響ですが、「海」がなぜか心に響いてきませんでした。ホリガーさんの指揮もどこか単調な印象もありましたし・・・。もっとも、自分自身もシラカバの花粉症だと思われる目のかゆみなどの症状があって、体調が思わしくなかったことも大いに影響していると思いますが。

また、今回の演奏会は、前半のミサ・サクラが45分もある曲だったこともあり、通して2時間15分ぐらいになりましたが、自分はやはり2時間以内に収めるのがいいのではと思った次第。まあ、今回はラトヴィア放送合唱団を聴けたということで良しとしましょう。

札響定期も599回まできました。次回は記念すべき600回です。


札響第598回定期 広上指揮 ホルスト「惑星」ほか

コンサート(札響)
04 /22 2017
2017-2018シーズンの開幕定期はあいにくの雨、最高気温7度というコンディションでしたが、演奏は熱く充実したものでした。

■ 札幌交響楽団第598回定期演奏会

 コルンゴルト ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
 ホルスト 組曲「惑星」 op.32

 ダニエル・ホープ(ヴァイオリン)
 広上淳一(指揮)

 札幌交響楽団
 札響合唱団(女声合唱)

 2017年4月22日(土)14:00~
 札幌コンサートホールkitara

前半のコルンゴルトは生誕120年&没後60年とのこと。ウィーンで活躍後ハリウッドで映画音楽で成功したとあり、このヴァイオリン協奏曲も各楽章の主題に映画音楽が使われているようで、確かに1937年の作にしては聴きやすい曲です。また、通常の管弦楽に加え、チューブラーベル、銅鑼、シロフォン、ヴィブラフォン、グロッケンシュピール、チェレスタ、ハープなども加わるコンチェルトとしてはかなり異例の編成なのも特徴のようです。

ミステリアスかつロマンティックな曲ですが、独奏のホープさんも良かったですし。広上さんも札響から非常に柔らかで繊細な響きを引き出していて、演奏中何度も感心する場面がありました。

DSC_0031201704221902.jpg

後半は「惑星」。編成はさらに大きくなります。弦5部にフルート4(ピッコロ、アルトフルート持替)、オーボエ3(バスオーボエ持替)、イングリッシュホルン1、クラリネット3、バスクラリネット1、ファゴット3、コントラファゴット1、ホルン6、トランペット4、トロンボーン3、テューバ1、ユーフォニウム1、ティンパニ2、トラアングル、タンバリン、シンバル、大太鼓、小太鼓、シロフォン、チューブラーベル、銅鑼、グロッケンシュピール、チェレスタ、ハープ2、オルガン、女声合唱。と、書くだけで疲れました、はい(笑)

演奏はそれもう圧倒的迫力と豊潤な響きで本当に素晴らしかったです!。
すかっとしました。まさに快演!。

印象に残ったところをあげると、「火星」での広上さんの切れっ切れの格好いい指揮にオーケストラが鋭い反応で応えていたこと。痺れました。「金星」はホルン首席の山田さんのソロをはじめ各パートが好演だったこと。「木星」ではゆったり目のテンポからたっぷり朗々とオーケストラを響かせていたことでしょうか。忘れてはいけないのが「海王星」の女声合唱。音程や音量の面で難しいと思いますが見事にクリアしていました。

「広上淳一 友情客演指揮者就任記念」と題された今回の演奏会、大いに成功だったと思います。卓越した統率力に毎回魅了される広上さん。今後も名演を期待したいです。


札響第597回定期 エリシュカ指揮 ブラームス第1番ほか

コンサート(札響)
03 /11 2017

■ 札幌交響楽団第597回定期演奏会

 メンデルスゾーン 序曲「フィンガルの洞窟」
 シューベルト 交響曲第5番 変ロ長調
 ブラームス 交響曲第1番 ハ短調

 指揮:ラドミル・エリシュカ(名誉指揮者)

 2017年3月11日(土)14:00~
 札幌コンサートホールkitara


メンデルスゾーンとブラームスは16型、シューベルトは12型での演奏。コンサートマスターは田島高宏さんでした。

1曲目のフィンガルの洞窟は、もたれないテンポと各楽器のバランスの整った響きが良かったですね。生では初めて聴きましたが、ホントに素敵な曲だとあらためて感じました。

2曲目はシューベルトの第5。こちらも第1楽章から古典派の曲のように速いテンポでストレートに進めていく感じです。とてつもなく美しい第2楽章と暗く激しい第3楽章との対比がいいですね。

休憩後はブラームスの第1番。すごく良かった。少しじーんときました。

テンポ、ため、間が自然で音楽がすっと入ってきましたし、実はいつも少しだけ感じるエリシュカさんの棒とオーケストラがずれる瞬間もなくアンサンブルがきっちり整って、迫力も満点の重厚なブラームスでした。

エリシュカさんが第1楽章で第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロパートに盛んに指示を出していたこと、第2楽章の田島さんの艶のあるソロヴァイオリン、第4楽章の1番、2番ホルンによる太く朗々たる見事な吹奏も印象に残りました。

天気晴れ、気温も4度まで上がった札幌は、積雪70cmの雪解けで足元がぐちゃぐちゃでしたが、お客さんは多かったですね。ブラームス交響曲全曲演奏のトリを飾る演奏はブラヴォーもいつも以上に多く大いに盛り上がりました。