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札響第614回定期 メンデルスゾーン「宗教改革」ほか

音楽鑑賞
12 /02 2018
■札幌交響楽団第614回定期演奏会

メンデルスゾーン:交響曲第5番ニ短調「宗教改革」
J.S.バッハ:ピアノ協奏曲第1番 *
シューマン:交響曲第3番変ホ長調「ライン」

指揮:マックス・ポンマー
ピアノ:マルティン・シュタットフェルト*

2018年12月1日(土)14時
札幌コンサートホールkitara

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今年最後の札響定期ですが、どうしても外せない用事のために後半の「ライン」は残念ながら聴けませんでした。

氷点下の寒さとなった師走の札幌。会場に着いてまもなくロビーコンサートが始まりました。今月で退団するトランペットの前川さんと弦楽セクションのメンバーでバッハの「主よ人の望みの喜びよ」やカッチーニの「アヴェ・マリア」が演奏されました。前川さんの綺麗な音色、とても良かったですね。ブラヴォーと温かい拍手に包まれていました。40年超の在籍だったそうです。本当にお疲れ様でした。

さて、メインの「ライン」を聴いていないので、なんとも感想文を書きにくいのですが、「宗教改革」について書いておこうと思います。宗教改革300年を記念して作曲されたというこの曲は、2管編成にコントラファゴット1とトロンボーン3が加わる編成。札響による演奏は1967年以来51年ぶりとのこと。

厳かな雰囲気の第1楽章序奏では管楽器のアンサンブルが見事でしたし、第4楽章冒頭でのルターが作ったという「神はわがやぐら」を奏でる高橋聖純さんのフルートもとても綺麗でした。必ずしも傑作交響曲ではなく、正直退屈な部分も多いと感じる曲にあっても、聴きどころを見いだせたのは収穫でした。演奏全体も前首席指揮者ポンマーさんと息のぴったりと合ったいきいきとしたもので安定感がありました。この日のトランペットは福田さん、前川さんのお二人。「ライン」でもきっと素晴らしい吹奏だったろうと思います。聴けなくて残念。


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ロメウス弦楽四重奏団 第6回演奏会

音楽鑑賞
11 /10 2018
■ロメウス弦楽四重奏団第6回演奏会

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第3番ニ長調作品18-3
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番ハ長調作品59-3「ラズモフスキー第3番」

市川映子(第1ヴァイオリン)、坪田規子(第2ヴァイオリン)
物部憲一(ヴィオラ)、廣狩理栄(チェロ)

2018年11月9日(金)19:00~
北海道立文学館

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ベートーヴェンが最初に書いたという明るく伸びやかな第3番と、印象的な和音で始まる「ラズモフスキー第3番」というこの日の演奏会。両方とも良かったのですが、特にいいなと思ったのは、ラズモフスキー第3番の第2楽章でしょうか。チェロのピチカートに乗せて奏でられる暗いテーマは、まるで呼吸をしているような深い響きで大いに魅了されました。まさにこの日の演奏会の白眉だと感じました。それから、ヴィオラ、第2ヴァイオリン、チェロ、第1ヴァイオリンと受け継いで始まる終楽章。ここでのアンサンブルの愉しさや迫力も素晴らしかったと思います。やはり充実の一曲ですね。室内楽は人数が少ないだけで、音楽は広く伸びやかに。決して小さくまとまるものではないとあらためて感じた次第です。

熱演でしたが、ヴィオラの物部さんからアンコールをしないのは「つまらない」とお話があり、ハイドンの弦楽四重奏曲第77番「皇帝」から第3楽章メヌエットが演奏されました。まさにクールダウンに相応しい品のある演奏。ベートヴェンの全曲演奏は今回で半分を終えたとのこと。残りも楽しみです。


札響第613回定期 ベートーヴェン「英雄」ほか

音楽鑑賞
10 /28 2018
■札幌交響楽団第613回定期演奏会

モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 *
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調「英雄」

指揮:小泉和裕
ヴァイオリン:クララ・ジュミ・カン *

2018年10月27日(土)14時
札幌コンサートホールkitara

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最近ではあまり見かけなくなった王道プログラム。2管編成で打楽器はティンパニだけという地味な10月定期でしたが、なかなか充実した演奏会でした。

1曲目「魔笛」序曲。3本のトロンボーンも加わる編成はさすがに充実したものがあります。ほんの数分の小品ですが、緊張感に満ち、推進力のあるいい演奏だと感じました。

2曲目のブルッフも生では初めてかもしれません。トロンボーンが抜け、ホルンが4となります。ソリストのクララ・ジュミ・カンさんは韓国系ドイツ人とのこと。第1楽章で特に感じましたが、濃厚にたっぷり歌うような演奏。ロマン派協奏曲の醍醐味を十二分に味わうことができました。第2楽章も本当に美しかった!。時に独奏ヴァイオリンに絡み、時にハーモニーを支えるホルンも好演でした。ブルッフは小ぶりなコンチェルトというイメージを持っていましたが、生で聴き認識を新たにしました。

休憩後はエロイカ。小泉さんの終始うつむき加減で音楽に深く集中して入り込んだような指揮ぶりが印象的だったのと、オーケストラの力強い堂々とした鳴りっぷりが見事でした。演奏が終わった後のブラヴォーの多さには少し驚きましたが、納得した聴衆が多かったのでしょうね。第3楽章トリオのホルンの愉しさ、終楽章終りのアンダンテ部分の管楽器の美しさもとても良かったと思いました。なお、第1楽章コーダのトランペットによる主題の吹奏は高音で演奏していました。

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プログラムに来シーズンの定期(全10回)のプログラムが載っていました。ポンマーさんの指揮によるヨハネ受難曲や広上さんのマーラーの10番などの大曲のほか、プロコフィエフの第2番やベルクのヴァイオリン・コンチェルト、それから面白いところでは川瀬賢太郎さんの指揮でストコフスキー編曲の「展覧会の絵」が聴けるようです。


アンセルメ 「フランス音楽コンサート」

音楽鑑賞
10 /21 2018

1.オッフェンバック:喜歌劇「天国と地獄」序曲
2.デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」
3.トマ:歌劇「ミニヨン」序曲
4.オッフェンバック:喜歌劇「美しいエレーヌ」序曲
5.シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
6.エロルド:歌劇「ザンパ」序曲
7.ラロ:歌劇「イスの王様」序曲
8.交響的楽章「パシフィック2・3・1」

昨日、今日と札幌は快晴が続ています。朝は5度前後、日中は20度弱といった感じの気持ちの良い秋。部屋のカーテンを開けて青空を眺めながら、エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団によるフランス音楽を8曲収録したアルバムを楽しんでいました。

「天国と地獄」で軽快に始まり、「魔法使いの弟子」でコミカルさとシンフォニックなサウンドを味わい、その後は「ミニヨン」、「美しいエレーヌ」、「狂詩曲スペイン」、「ザンパ」と愉しい曲を音楽に身を浸して楽しみます。

そして、このアルバムで一番のお気に入りの「イスの王様」。オーケストラのコンサートでは滅多にプログラムに載りませんが、なかなかの佳曲だと思います。クラリネットとチェロには長く美しい旋律のソロがあります。だいぶ昔にテレビでN響がやっているのを見て、チェロの木越さんの美しい演奏に聴き入った記憶があります。自身も学生時代に吹奏楽編曲版をトランペットで演奏したことがありますが、曲の後半に嵐のように続く三連符は技術とスタミナが求められ、これには本当に難儀しました(笑)

昨日は雪虫を結構たくさん見ました。2週間ぐらいしたら初雪でしょうか。


札響第612回定期 フォーレ レクイエムほか

音楽鑑賞
09 /22 2018
■札幌交響楽団第612回定期演奏会

細川俊夫:冥想-3月11日の津波犠牲者に捧げる-
ドビュッシー:管弦楽のための映像
フォーレ:レクイエム *

指揮:マティアス・バーメルト
ソプラノ:小林沙羅 *
バリトン:三原剛 *
合唱:札響合唱団 *

2018年9月22日(土)14:00
札幌コンサートホールkitara

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東日本大震災直後の2011年4月の定期演奏会は、エリシュカさんの指揮によるドヴォルザークのスターバト・マーテルでしたが、北海道で大きな地震のあった今月の定期はフォーレのレクイエム。単なる偶然ですが、なんとも言えない気持ちになります。

さて、演奏について。1曲目「冥想」。正直言いましてこういうテーマを音楽で扱うことが好きではないので感想は省略します。

2曲目「映像」。イングリッシュホルン、オーボエ・ダモーレ、バスクラリネット、コントラファゴット、テューバ、カスタネット、タンバリン、鐘、シロフォン、チェレスタ、ハープなどが加わりステージが賑やかになります。曲は指揮者の意向で「ジグ」、「春のロンド」、「イベリア」の順で演奏されました。オーボエ・ダモーレの好演。イベリアの「通りから道から」や「祭りの日の朝」のカスタネット、トランペット、クラリネットのなどの軽やかな演奏も良かったです。ホルンは首席の山田さんが今月から海外研修で不在ですが、セクション自体は好調のようでした。ここ何年か「牧神」、「海」、「夜想曲」と、ドビュッシーの管弦楽曲を定期で聴くことが多かったように思います。叶うならば「小組曲」を生で聴いてみたいものです。

休憩後はフォーレのレクイエム。オーケストラの配置はステージに向かって左からヴィオラ、第2ヴァイオリン、第1ヴァイオリン、チェロで、その奥にコントラバス。管楽器二列、その奥に合唱というものです。クラシック音楽ファンがこぞって好きだと口を揃えるこの曲ですが、生で聴いてみると、やはり儚さと美しさを湛えた名曲だと実感します。演奏も心のこもったいいものだったと思います。個別の曲で心に残ったところでは、まず「奉献唱」でしょうか。バリトン独唱がとても素晴らしくて聴き入ってしまいましたが、その後の合唱とパイプオルガンも敬虔な祈りに満ち、そして「Amen」。続く「サンクトゥス」も感動的でした。レクイエム冒頭から弦楽器のくすんだ感じの曲が続く中、この曲の艶のあるヴァイオリンの響きは光り輝いて聴こえます。そして「Hosanna in excelsis」部分の盛り上がりとその後の静けさ・・・。心に染み入りました。

札幌、本日の最高気温は19度。もうすっかり秋という、そんな一日でした。