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トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン

音楽鑑賞
04 /17 2019
■ウィーン・プレミアム・コンサート

モーツァルト:歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調*
グリーグ:組曲「ホルベアの時代」より
モーツァルト:交響曲第38番ニ長調「プラハ」

ピアノ:北村朋幹*
管弦楽:トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン

2019年4月16日(火)19:00
札幌コンサートホールkitara

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ウィーン・フィルやウィーン国立歌劇場のメンバーを中心に作られるトヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーンのコンサート。今まで仕事の都合でなかなか行けなかったのですが、今年は時間が取れたので初めて行ってみました。

メンバーはウィーン・フィルのコンサートマスターで、このオケでもそれを務めるフォルクハルト・シュトイデ氏など約30名。トランペットにハンス・ペーター・シュー氏の姿がないのが残念。

指揮者なしでシュトイデ氏にあわせて奏でられる颯爽としたアンサンブルは見事の一言で、細かなニュアンスが弦にも管にも行きとどいていたと感じました。「ホルベアの時代より」や「プラハ」での弦のこぼれ落ちるような美音。ピアノ協奏曲でのホルンと弦の信じられないほどの美しい融和。「プラハ」でのティンパニとトランペットの突出せず、かつ力強くアクセントを添える絶妙な演奏。聴いていて本当に心地良かったです。

このほかに今回感じたのは音の大きさ。トロンボーンを除く2管編成で弦は6-3-3-3-2にもかかわらず、特に「プラハ」は迫力ある堂々たる鳴りっぷりだったと思いました。あと、コントラバス2本は、休符になると他のパートがくっきり浮かび上がるように感じられ、なるほど支えがしっかりしているのだなと思いました。何だか偏った聴き方でしたが、感想はこんなところで・・・。

いずれにしても、これで数千円とは聴きに行って良かったと強く感じる演奏会でした。
アンコール曲、ソリストはベートーヴェン:「6つのバガテル」より 第3番。オーケストラのアンコールは、 J.シュトラウス2世の「宝石のワルツ」でした。


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札響第617回定期 「春の祭典」ほか

音楽鑑賞
03 /21 2019
■札幌交響楽団第617回定期演奏会

ペンデレツキ:広島の犠牲に寄せる哀歌
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調*
ストランヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

ヴァイオリン:アレクサンドラ・スム*
指揮:クシシュトフ・ウルバンスキ

2019年3月15日(金)19:00~
札幌コンサートホールkitara

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ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲はトランペットとトロンボーンがない変わった編成です。フランスのヴァイオリニスト、スムさんによる演奏は、特に個人的にこの曲の核心だと思っている第3楽章パッサカリアと長大なカデンツァがすごく良かったですね。本当に音楽に引き込まれました。ウルバンスキさんの指揮は第2楽章スケルツォや第4楽章ブルレスクでも過度に煽る感じがなく、ソリストとの音楽の方向性が一致している印象を受けました。札響のサポートも好調。今年は、6月にプロコフィエフの第2番、9月にベルクと20世紀の名作ヴァイオリンコンチェルトが予定されているのでそれも楽しみです。アンコールにはテレマンの無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジアより 第7番第1楽章が演奏されました。


「春の祭典」は16型5管編成。客演奏者も数十名に及びます。中には1stホルンの補強でしょうかN響首席の今井さんの姿も。ハルサイの札響初演は1991年とのことで、このときは自身の札響「定期」初体験でもありました。あれから28年、懐かしいですね。

演奏の方はというと、ウルバンスキさんはなんと暗譜でした。そして、きっちり拍を振るのではなく、うねうねして、何か表現を引き出すための指揮といった印象を強く受けました。オケは少々のミスもあったかなと思いますが、何といっても迫力があって盛り上がるカッコイイ曲ですし、Esクラリネット、バスクラリネット、アルトフルート、バストランペットなどの効果的に使われていてホント面白い曲で大いに楽しめました。特にアルトフルートは妖しげないい音でとても素晴らしかった!。福田さんのピッコロトランペット、第2部導入部でのトランペットの鶴田さんと小林さんの掛け合いも良かったです。


札響名曲シリーズ 岡田奏さんのラフマニノフ

音楽鑑賞
02 /24 2019
■札響名曲シリーズ ~愛を奏でるラフマニノフ~

芥川也寸志:弦楽のためのトリプティーク
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調*
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」

ピアノ:岡田奏*
指揮:尾高忠明

2019年2月23日(土)14:00
札幌コンサートホールkitara

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2週続けての札響の演奏会。今回は函館出身の新進気鋭のピアニスト岡田奏さんを迎えてのラフマニノフということもあって、チケットは完売、当日もほぼ満席の盛況でした。

「トリプティーク」は、はじめて聴きましたが、切り立ったリズムや第2楽章で楽器を叩いたりところなど面白い部分をたくさん発見できました。札響のアンサンブルも良かったと思います。

続いてラフマニノフの2番のコンチェルト。ソリストの岡田さんが鮮やかな赤のワンショルダーのドレスで登場。会場全体が一瞬にして華やかになります。演奏はというと、両手でがっしり鍵盤を掴み力強いタッチで暗く深い音を表現した冒頭部分からすっかり魅せられてしまい、幻想的な第2楽章を経て、広大なロシアを思わせるようなラストまであっという間でした。オーケストラもよく鳴っていて、時折ピアノが埋もれ気味になるところがありましたが、曲、演奏、聴いた席のいずれによるものなのかわかりません。いずれにしても迫力ある素晴らしい演奏で、すごく良かったでした。!両者は先月末の東京公演でも共演しており、息もぴったりと言う感じでした。

曲が止むと盛大な拍手が鳴りやまず、岡田さんは何度もステージに呼び戻され、その度にしきりに指揮者やオーケストラへの感謝をお客さんにも伝えようとしている姿が微笑ましかったです。アンコールはシューマン(リスト編曲)の「献呈」。とても美しい演奏でした。

後半は「展覧会の絵」。こちらも好演だったと思います。トランペット、アルトサックス、ユーフォニアムなど重要なソロも良かったですし、メリハリが効いた迫力ある演奏で会場は大いに盛り上がりました。ラヴェル編曲版は煌びやかな雰囲気が出すぎている感はありますが、聴いていて飽きることがありません。11月の定期では川瀬賢太郎さんがストコフスキー編曲版をやるのでこちらも楽しみです。アンコールにはチャイコフスキーの「弦楽のためのエレジー」が演奏されました。


札響第616回定期 オール・ラヴェル・プログラム

音楽鑑賞
02 /17 2019
■札幌交響楽団第616回定期演奏会

ラヴェル:道化師の朝の歌
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調*
ラヴェル:古風なメヌエット
ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲ニ長調*
ラヴェル:ラ・ヴァルス

ピアノ:ジャン=エフラム・バヴゼ*
指揮:広上淳一

2019年2月16日(土)14:00
札幌コンサートホールkitara

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躍動するリズムとスペインの雰囲気を感じる「道化師の朝の歌」で始まり、最後の「ラ・ヴァルス」まで、どの曲も広上さんの笑顔でノリノリの指揮、細かな表情付け、色彩感溢れる豊かな音を楽しむことのできた充実の演奏会ですごく良かったです!。

休憩を挟み2つのコンチェルトを演奏したバヴゼさんは95年デビュー。ショルティが最後に発掘した逸材とのこと。とても素晴らしい演奏で、特に「ト長調」第2楽章のメランコリックなソロ、「左手」での片手だけとはとても信じられない見事なカデンツァなどは聴いていて本当に感動しました。

バックの札響も好調だったと思います。特に「ト長調」の方は、ピッコロ、トランペット、ホルン、イングリッシュホルンをはじめ、各管楽器に難しくて魅惑的なソロがたくさん出てきますが、どれも見事な演奏(特にトランペットの福田さん!)で、聴いていて本当に面白く、軽妙・洒脱で古今のピアノコンチェルトの中でもひときわ個性を放つこの曲全体の魅力を十二分に感じることができました。

今回2つのピアノ協奏曲を聴いて、「左手」は「ト長調」と比べて管弦楽の編成が大きいこともよくわかりました。オーボエ、クラリネット、トロンボーンは1から2、ホルンは2から4、フルートとトランペットは1から3に拡充されているほか、バスクラリネット、テューバ、それから冒頭で効果的に使われるコントラファゴットなどが新たに加わります。2曲のコンチェルトは同時期に作曲されたとのことですが、全く違うものを生み出すラヴェルの凄さを感じました。

ソリストのバヴゼさんは2曲とも演奏にとても満足な様子で、演奏後は広上さんと抱き合い、称えあい、オーケストラに感謝し、聴衆の大きな拍手に包まれていました。

なお、「ト長調」の後のアンコール演奏は、なんと「道化師の朝の歌」。原曲と管弦楽編曲版の2つを聴けた贅沢な演奏会でもありました。


札響第615回定期 ブラームス交響曲第2番ほか

音楽鑑賞
01 /26 2019
■札幌交響楽団第615回定期演奏会

モーツァルト:セレナード第6番ニ長調「セレナータ・ノットゥルナ」
マルタン:7つの管楽器とティンパニ、打楽器、弦楽のための協奏曲
ブラームス:交響曲第2番ニ長調

指揮:マティアス・バーメルト

2019年1月26日(土)14:00
札幌コンサートホールkitara

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この日の開演前のロビーコンサートはドヴォルザークの「アメリカ」から第3楽章と第4楽章だったのですが、これはとっても良かったですね。やはり名曲。何か心が浮き立つような気持になりました。

1曲目のモーツァルトは少々退屈したので感想は省略。
2曲目のマルタンはスイスの作曲家で、「7つの管楽器とティンパニ、打楽器、弦楽のための協奏曲」は1949年に作られた急-緩-急の三楽章構成の作品。オーケストラの最前列にフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーンの首席奏者が取り囲み、その後ろに弦楽器、打楽器という配置でした。事前にyoutubeで聴いてはみたものの、メロディが口ずさめるような曲でもなく、コンサートで楽しめるのかなと思ったのですが、意外に結構良かったです。解説に「管楽器奏者の技量を発揮すべく、楽器特有の音や表現の特質が活かされている」とありますが、まさにそのとおりと感じました。演奏ではファゴットの坂口さんがアンサンブルの中心となっていたように感じましたし、トランペットの福田さんの素晴らしいテクニックも堪能できました。

後半はブラームスの2番。好きな曲なのですが、ブラームスの地味な楽器編成のせいもあるのでしょうか、なかなか実演で感動というのは難しい曲でもあります。バーメルトさんの演奏も抑制の効いたもので、できればもう少しはパッション溢れる部分もあったら嬉しかったですね。それでも、素人ながらこれはものすごく緻密にやっているんだろうなあと感じる部分も少なくなかったですし、月末に東京公演を行うだけあって、きっちり仕上げているという印象を受けました。第1楽章と第2楽章で長いソロのあるホルンは副首席の杉﨑さんが素晴らしい演奏を聴かせてくれました。