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新進演奏家育成プロジェクト オーケストラ・シリーズ

その他のコンサート
02 /20 2021
■新進演奏家育成プロジェクト オーケストラ・シリーズ
クーセヴィツキー:コントラバス協奏曲*
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番**
ベッリーニ:歌劇「夢遊病の女」より"ああ、信じられない"***
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲****

指揮:現田茂夫
コントラバス:下川朗*
ピアノ:三上結衣**
ソプラノ:月下愛実***
ヴァイオリン:鶴野紘之****
管弦楽:札幌交響楽団

2021年2月11日(木・祝)15:00~
札幌市教育文化会館

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オーディションを経て選ばれた4名の新進演奏家の方がオーケストラと共演する企画のコンサートに行ってきました。公益社団法人日本演奏連盟が新進演奏家の発掘と育成を目的とした文化庁の事業の委託を受ける形で行われているもののようです。2012年から始まり、今年度は札幌を含め全国6都市で各地のオーケストラとの共演が行われたようです。

演奏会はピアノ、弦楽器、声楽とバラエティに富み、若手演奏家の方々も難曲・大曲に向き合い、挑戦し、力を十二分に出されていたのではないかと思いながら聴いていました。会場もソーシャルディスタンスをとった座席でしたが、ほぼ満席で、皆が集中して聴き入り、惜しみない拍手をおくっていました。世界的なソリストの演奏もいいけれど、アマチュアや新進のプレイヤーの演奏に心惹かれ、後々まで印象に残るということが自分は結構あるんですよね。多少なりとも演奏経験があったりすることも影響しているかも知れませんが。そんなんで、この日の演奏会はとってもいい雰囲気で、大いに楽しめました。

演奏はラフマニノフを弾いた三上さんの演奏がとても良かった!札幌出身で桐朋学園大大学院に在学中とのことですが、今後のご活躍をお祈りしたいです。曲はやっぱりブラームスのヴァイオリン協奏曲がいいですね。ホント名曲です。カデンツァはティンパニや弦楽器が絡む個性的なものでした。あと、第2楽章冒頭の管楽器だけの伴奏に乗るオーボエのソロ。こちらも素晴らしかったです。

最後にこの日のトランペット。1番が鶴田さん、2番が小林さんで、ピストン使用でした。


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札響第634回定期 ブルックナー第8番

札響
01 /25 2021
■札幌交響楽団第634回定期演奏会

モーツァルト 歌劇「魔笛」序曲
ブルックナー 交響曲第8番(ノヴァーク版、1890年稿)

指揮:大植英次

2021年1月23日(土)14時
札幌文化芸術劇場hitaru

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新年最初のコンサートです。
メインの大曲ブルックナーの8番を札響で聴くのは91年9月の定期以来、約30年ぶりです。ちなみにこの時の指揮者は70年~75年まで常任指揮者だったペーター・シュヴァルツ氏。ハース版での演奏。会場は北海道厚生年金会館でした。当時は大学生でしたが、初めて聞く生ブル8に大変感銘を受けましたね。

さて、大植さんのブルックナーですが、一言でいうとなかなか濃厚なものでした。テンポは遅いところはより遅く、"ため"や表情たっぷりに。逆に速いところはより速くといった感じです。その切り替えもまた結構激しいもので、聴いている分には飽きないのですが、自分としてはやや不自然で、アンサンブルにも乱れが生じたと感じたところもありましたし、全体の感銘度に影響を及ぼさなかったとは言えません。

一方、オーケストラは素晴らしかったですね。特にトランペット、ホルン、ワーグナーチューバ、トロンボーンなどの金管群のパワフルなサウンドはとても良かった!。トランペットとホルンは1番奏者にいわゆるアシをつけていましたが、金管奏者には相当負担がかかる曲を見事に吹き切っていて心底感心しました。


札響第633回定期 ペトルーシュカほか

札響
12 /10 2020
■札幌交響楽団第633回定期演奏会

ブラームス:ピアノ協奏曲第1番*
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)**

指揮:広上淳一
ピアノ:ゲルハルト・オピッツ*
ピアノ:野田清隆**

2020年12月6日(土)14時
札幌文化芸術劇場hitaru

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札幌は積雪ゼロ。晴れて気温も6度まで上がり、関東の冬のような温かな一日でした。ずーっとこんな天気ならいいのに!

さて、演奏会の方はというと、前半、ブラームスのピアノ協奏曲第1番でのオピッツさんのピアノは、前回聴いたベートヴェンの4番の時も感じたのですが、なんというか深いですね。第1楽章でホルンのソロと絡むところや、第2楽章での短調で深く沈み込んでいくあたりの情感がこれまた最高でした。オーケストラの演奏もほの暗く、哀愁を帯びつつ伸びやかで、晩秋の札幌に似合う気持ちのいいものでした。

ブラームスのオーケストレーションはなかなか興味深いですね。ホルンのソロは高音からかなり低い音まで幅を持たせたり、ティンパニとトランペットのアクセントが第1楽章冒頭のピアノ独奏が始まってからも続いたり・・・。同時代のリストの斬新さは際立っていますが、ブラームスもなかなか面白い部分があると感じました。

50分にも及ぶ熱演で拍手もすごかったです。アンコールはなし。当然ですね。ないほうがいいなと思っていました。それだけの満足感を味わいましたし。

後半はペトルーシュカ。前回の札響の演奏は2006年。聴きに行きましたよ。トランペットの福田さんが都響から移籍されて1年ほどたった定期ですが、このとき同様、トランペットのソロは今回も完璧でした。管楽器に負担の大きい曲ですが、素晴らしい演奏でした。演奏後、フルート副首席の川口さんとトランペット首席福田さんがひと際盛大な拍手を受けていました。これだけの難曲を吹ききれたら、すごく気分もいいでしょうね。

コロナに振り回された2020年。そういえば、これが今年最後の演奏会でした。来年1月はブルックナー第8番です。


札響第632回定期 マーラー交響曲第5番ほか

札響
11 /22 2020
■札幌交響楽団第632回定期演奏会

マーラー:歌曲集「少年の不思議な角笛」より*
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調

メゾソプラノ:藤村実穂子*
指揮:下野竜也

2020年11月20日(土)14:00~
札幌文化芸術劇場hitaru

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kitaraが改修に入ったので、今月から定期演奏会はhitaruでの開催です。札響をhitaruで聴くのは初めてです。

メインの第5交響曲。自粛明けの頃は、どこのオーケストラも小規模な曲が多かったように思いますが、大編成の曲を聴けるようになり喜びもひとしおです。

弦は14型で、札響では珍しい対向配置。向かって左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリン。奥に木管、金管で、パーカッションは舞台右奥。そしてコントラバスは舞台中央最上段に7台が横一列に配置されるという、ちょっと見たこのない配置で驚きました。

さて、演奏はというと、まさに大曲に浸る(hitaru)ことができたいい演奏!。
冒頭のトランペットや第3楽章のホルン、分厚い金管群の響き、アダージェットの美しさ!。自分なりにこう鳴ってくれたらなぁと思うとおりの演奏で、すごく良かったです!。

この日のトランペットセクションはマーラーでは珍しいでしょうか、4人ともピストンを使用していました。

来月以降も大曲・難曲が続きます。ペトルーシュカ、ブルックナー第8番、ダフニスとクロエ第2組曲・・・楽しみですね。コロナで中止にならなければいいのですが。

東京佼成ウインドオーケストラ 楽団創立60周年記念 札幌公演

その他のコンサート
11 /21 2020
■東京佼成ウインドオーケストラ 楽団創立60周年記念 札幌公演

ホルスト:吹奏楽のための第一組曲
芳賀傑:水面に映るグラデーションの空
グレインジャー:リンカンシャーの花束
保科洋:吹奏楽のための交響曲第3番
<アンコール>
保科洋:風紋

指揮:大井剛史

2020年11月17日(火)18:30~
札幌市教育文化会館
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東京佼成ウインドオーケストラといえば、学生時代に色々な演奏を参考音源として聴いてお世話になってきましたが、生で聴くのは初めて。今回は何と言っても、ホルストとグレインジャーという古典で傑作を含むプログラムに惹かれて、迷わずチケットを購入。演奏も期待どおりの素晴らしいものでした!。

ホルストの「第一組曲」は、100年ほど前に作曲された曲ですが、素晴らしい魅力作ですね。学生時代の定期演奏会で演奏した思い出の曲でもあります。特に第1曲シャコンヌの終結に向けた高揚感、あれは吹いていても、聴いていても感動的で、今回も鳥肌ものでした。第2曲インテルメッツォでのコルネットのソロも良かったですし、第3曲マーチの爽快感、二つの主題が融合する見事な構成など、名曲中の名曲を堪能しました。良かったー!。

「リンカンシャーの花束」も1937年初演の古典。イングランドのリンカンシャーで採取した民謡を元にした6曲の組曲ですが、どこか一ひねりあるところが飽きを来させない傑作たるゆえんだと個人的は感じています。個人的には2曲目の「ホークストゥ農場」がすごく好きなんですよね。あとは第5曲「メルボルン卿」、冒頭の金管の吹奏で一気に曲の世界に引き込まれます。演奏も良かった!。

「水面に映るグラデーションの空」は2018年の国際交響吹奏楽作曲コンクールで1位を受賞した作品で、東日本大震災とパリ同時多発テロなどがきっかけで作曲されたようですが、いい曲でしたね。何かこう、人に希望を抱かせるような印象を受けました。作曲者の「水面に落ちた涙が、境目のない空と水面のようにいつか、世界をひとつのグラデーションで繋げる事を信じてこの曲を書いた」というのも素敵な言葉です。後半の「交響曲第3番」はこの楽団の創立60周年記念の委嘱作で今回が初演とのこと。30分以上ある聴きごたえのある大作でした。

そしてアンコールは、同じ保科洋の「風紋」。
これまた懐かしい。学生時代のコンクールの課題曲として作曲されたものですが、今ではコンサートピースとして定着した感がありますね。邦人の曲でこうして何十年も演奏され続けるのは本当に嬉しいですね。

指揮者の大井さんについては、youtubeでホルストの「第二組曲」を一時よく見ていましたが、本当に上品な指揮をされる方という印象です。

今回は自分もとても満足だったのはもちろんですが、会場にはやはり学生さんの姿も多数。コロナでコンクールもなくなり、モチベーションを維持するのが大変かも知れないけど、この日の演奏を聴いて、楽器吹き続けたいと思ってくれたらいいな、そんなことも考える演奏会でした。