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N響札幌公演

音楽鑑賞
07 /14 2019
■NHK交響楽団札幌公演

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」*
マーラー:交響曲第4番**

指揮:ローレンス・レネス
ヴァイオリン:服部百音*
ソプラノ:マリン・ビストレム**

2019年7月13日(土)16:00
札幌コンサートホールkitara

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4年ぶりの北海道公演だそうで、帯広、釧路、北見、旭川をまわって最後が札幌のようです。どの会場もプログラムはすべて同じで、マーラーの中では一番小ぶりとは言え、地方公演で大編成のオーケストラ曲が聴けるのはありがたいことだと思います。昔はベト7、ブラ1、新世界ばっかりだったように記憶しているので。

「トルコ風」を聴くのは、庄司紗矢香さんが札響と共演したとき以来です。コンサートでモーツァルトのような古典をやるのは超絶技巧で圧倒することもできず、聴かせるのが難しいと思いますが、服部さんは可憐で上品な音を放っていたと思います。普段、家でモーツァルトのヴァイオリン協奏曲を聴くことはまずないので、その分楽しませてもらいました。アリーナ型のkitara大ホールで四方に深々と丁寧にお辞儀をされていたのも印象的でした。

マーラーは16型、トロンボーンなしの3管編成。素晴らしい演奏でした!。オーケストラは、まあ日本一ですから今更言うこともないのですが、指揮者のレネスさんが特に第1楽章なんかで、クラリネットやオーボエのベルアップによる演奏で色彩感溢れるメルヘンチックな雰囲気を上手く引き出していたところが特に良かったですね。

オーケストラを聴きに行くと、どうしても金管ばかり注目してしまうのですが、その点からも今回はとても良かったです。ホルンは二人の首席のうち福川さんでしたが、1番ホルンがなかなかハードなこの曲を完璧に吹いていました。いやぁ、ホント上手いですね。演奏後、指揮者からソプラノ、ソロヴァイオリン(篠崎さん)に次いで紹介されていましたがブラヴォーも多数かかっていました。

トランペットは、二人の首席のうち菊本さん(函館出身の長谷川さんでなかったのは残念)と山本さん、井川さんの3名。第4番でのトランペットは、ハーモニーを支えたり、アクセントを添えたりするほか、ファンファーレや、1番トランペットに短いけど大事なソロが何か所かあったりと、なかなか多彩な使われ方だなあと、あらためて聴きながら思いました。菊本さんのロータリートランペットから奏でられる響きは太くて柔らかく、オーケストラによくなじんでいて、すごく良かったですね。


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札響第620回定期 サン=サーンス「オルガン付き」ほか

音楽鑑賞
06 /22 2019
■札幌交響楽団第620回定期演奏会

チャイコフスキー:組曲第4番ト長調「モーツァルティアーナ」
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調*
サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調「オルガン付き」

指揮:ユベール・スダーン
ヴァイオリン:竹澤恭子*

2019年6月22日(土)14:00
札幌コンサートホールkitara

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今回は竹澤さんのヴァイオリンに尽きます。プロコフィエフの2つのヴァイオリン・コンチェルトは20世紀の傑作だと思いますが、特に第2番は終楽章の盛り上がりからライヴにもってこいの作品だと思います。竹澤さんは、静と動が交錯する第1楽章や高潔さ・憧憬といった感情を思わせる第2楽章では、時にオーケストラの方を向いて、まさに「対話」しているように演奏していましたし、第3楽章では、一転情熱的に管弦楽との丁々発止を繰り広げ、そして超絶的な技巧を披露してくれて、まさに協奏曲の醍醐味を味わうことができました。良かった!。会場も大いに沸いていました。

それにしてもこの曲、2管編成ですが、20世紀作品なのにトロンボーンがないどころか、なんとティンパニもありません。その代わりにカスタネット、トライアングルが効いていますし、何より終楽章でのバスドラムの活躍が面白いですね。プロコフィエフのオーケストレイションもすごいと感じました。

アンコールはJ.S.バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番より「ガヴォットとロンド」が演奏されました。

休憩中も会場のあちこちで、竹澤さんの演奏に「良かった」、「凄かった」の声が聞かれました。なんだかメインの「オルガン付き」が霞んでしまうようですが、後半も良かったです。まあ、曲自体はド派手で煌びやかな、いかにもフランス音楽といった感じで、普通にやっても盛り上がるのでしょうけど、それだけでなく、スダーンさんの統率、例えば弱音での木管楽器のアインザッツがとても綺麗にそろっていたこととか、些細なことですが、全体の完成度がぐっと高まっていたような印象を受けました。

今シーズンの定期演奏会のメインは、これまで「エニグマ」、「幻想」、「オルガン付き」と非独墺系が続きました。次の定期は8月下旬、ブラームスです。


♪パピプペ ポロゴ♪ お昼のおんがく会

音楽鑑賞
06 /09 2019
■♪パピプペ ポロゴ♪ お昼のおんがく会

石川亮太(編曲):ロシア五人組の芸術
メンケン:アンダー・ザ・シー
ヤング:3つの夏の夕暮れ
サン=サーンス:動物の謝肉祭

木管五重奏団ウィンドアンサンブル・ポロゴ

2019年6月1日(土)14:00
奥井理(おくい・みがく)ギャラリー

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何かと身辺忙しく一週間以上経ってしまいましたが一応感想文を。

暖かく良く晴れた土曜の午後のミニコンサートです。場所は市内藻岩山山麓通りの高台、旭ヶ丘にある私設の絵画ギャラリーです。奏者後ろの大きなガラス越しの新緑の木立、午後の陽光、枝の上のリスなど、演奏以外にも心穏やかになるひとときでした。

ウィンドアンサンブル・ポロゴは、2007年に女性奏者たちにより結成された札幌を拠点に活躍する常設の木管五重奏団で、年1回の定期演奏会のほか、この「♪パピプペ ポロゴ♪ お昼のおんがく会」のような未就学児も楽しめる演奏会など精力的に活動されているようです。

さて、コンサートは5人の奏者のトークを挟みながら進行する形で、堅苦しくなく、わかりやすく、和やかなものでとても良かったと思います。演奏も息の合った素晴らしいものでしたが、特に印象に残ったのは、最初の「ロシア五人組の芸術」という作品。

1.グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲
2.リムスキー=コルサコフ:「シェヘラザード」より若き王子と王女
3.ムソルグスキー:「展覧会の絵」よりプロムナード
4.キュイ:「万華鏡」よりオリエンタル
5.バラキレフ:交響詩「ルーシ」
6.ボロディン:「イーゴリ公」よりだったん人の踊り

グリンカと五人組の作品をつないだ6,7分の作品でしたが、各楽器の特性を上手く使った見事な編曲で、木管の瑞々しい響きを楽しめました。これは本当に良かった!。キュイとバラキレフの作品を聴いたのも初めてで貴重な体験でした。一週間経ってよく覚えていませんが(笑)。

オーケストラ作品が好きなので、日頃の音楽ライフは札響の演奏会が中心となっていますが、たまに違ったものを鑑賞するのは新鮮で、そして大事なことだと思いました。


札響第619回定期 幻想交響曲ほか

音楽鑑賞
05 /18 2019
■札幌交響楽団第619回定期演奏会

ドビュッシー:小組曲(ビュッセル編)
プーランク:2台のピアノのための協奏曲*
ベルリオーズ:幻想交響曲

指揮:マティアス・バーメルト
ピアノ:児玉麻里、児玉桃

2019年5月17日(金)19:00
札幌コンサートホールkitara

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札響定期を金曜の夜公演に振り替えて聴きに行ってきました。

ドビュッシーの小組曲の管弦楽編曲版を生で聴くのは初めてですが、やさしく穏やかな気持ちになれる佳曲だと実感しました。「小舟にて」の高橋聖純さんのフルート、絶品でした。

プーランクの2台のピアノのための協奏曲。ステージ前方に2台のピアノ。2管編成にミリタリードラム、カスタネット、トライアングル、サスペンテッドシンバルが加わります。1932年の作だそうです。聴き馴染みありませんでしたが、札響では過去に5回も取り上げられているようです。ピアノをやっている人の間では有名な曲なのでしょうか。初めて聴いてみたのですが面白い曲でした。特に解説に「モーツァルトのアンダンテの様式で作曲され、プーランクらしい新古典主義的なシンプルで優雅な情緒が聴きどころ」とある第2楽章ラルゲットは良かったです。演奏後、たくさんの拍手に何度もステージに呼び戻された後演奏したのは、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」から“金平糖の踊り”でした。会場をミステリアスな雰囲気に包む、おしゃれな感じのアンコール演奏でした。

ここで休憩。風邪で頭やのどが痛いのと、花粉症(札幌では主にシラカバ)で目が痒く体調が良くなったので、ここで帰ろうか迷ったのですが、最後まで聴くことにして正解でした。

幻想交響曲は首席指揮者バーメルトさんの統率力をしっかり感じました。全楽章を通してキリッと締まった精緻な印象。とても迫力ある演奏でブラヴォーが多数出て会場も大いに盛り上がっていました。この曲との出会いは中学の吹奏楽コンクールでライバル校が第5楽章を演奏したことに遡りますが、何度聴いてもいいです。かっこいいです。この日の札響金管セクションは力強く輝かしい響きでしたし、ティンパニやバスドラムといった打楽器の迫力ある演奏にも見入ってしまいました。それにしても、1月にN響で「ローマの謝肉祭」を聴いた時にも感じましたが、ベルリオーズはトランペットとコルネットの当時の楽器特性に応じた使い分けをしているようで、なかなか興味深いです。



劇場版 「響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」を観る

その他
05 /03 2019


武田綾乃さんの「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二章」が原作の映画を観に行ってきました。

主人公でユーフォニアムを吹く黄前久美子が二年生になってからのお話です。内容的には2018年公開の映画「リズと青い鳥」で描かれた部分のほか若干のエピソードの割愛を除き概ね原作どおりで、進行やセリフは前後させていた部分があったかもしれません。

観ると吹部出身者としてはやはり感情移入してしまいますし、自身の経験も色々思い出してしまいました。映画の中では、ユーフォニアム・パートのオーディションをめぐる一年生の久石奏と、久美子、三年生の夏紀先輩とのやり取りのシーンが特に見ごたえがありました。「リズと青い鳥」は画も内容もシリアスで重いものでしたが、こちらはエンターテインメントとして単純におもしろく、大いに楽しめました。