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札響第612回定期 フォーレ レクイエムほか

音楽鑑賞
09 /22 2018
■札幌交響楽団第612回定期演奏会

細川俊夫:冥想-3月11日の津波犠牲者に捧げる-
ドビュッシー:管弦楽のための映像
フォーレ:レクイエム *

指揮:マティアス・バーメルト
ソプラノ:小林沙羅 *
バリトン:三原剛 *
合唱:札響合唱団 *

2018年9月22日(土)14:00
札幌コンサートホールkitara

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東日本大震災直後の2011年4月の定期演奏会は、エリシュカさんの指揮によるドヴォルザークのスターバト・マーテルでしたが、北海道で大きな地震のあった今月の定期はフォーレのレクイエム。単なる偶然ですが、なんとも言えない気持ちになります。

さて、演奏について。1曲目「冥想」。正直言いましてこういうテーマを音楽で扱うことが好きではないので感想は省略します。

2曲目「映像」。イングリッシュホルン、オーボエ・ダモーレ、バスクラリネット、コントラファゴット、テューバ、カスタネット、タンバリン、鐘、シロフォン、チェレスタ、ハープなどが加わりステージが賑やかになります。曲は指揮者の意向で「ジグ」、「春のロンド」、「イベリア」の順で演奏されました。オーボエ・ダモーレの好演。イベリアの「通りから道から」や「祭りの日の朝」のカスタネット、トランペット、クラリネットのなどの軽やかな演奏も良かったです。ホルンは首席の山田さんが今月から海外研修で不在ですが、セクション自体は好調のようでした。ここ何年か「牧神」、「海」、「夜想曲」と、ドビュッシーの管弦楽曲を定期で聴くことが多かったように思います。叶うならば「小組曲」を生で聴いてみたいものです。

休憩後はフォーレのレクイエム。オーケストラの配置はステージに向かって左からヴィオラ、第2ヴァイオリン、第1ヴァイオリン、チェロで、その奥にコントラバス。管楽器二列、その奥に合唱というものです。クラシック音楽ファンがこぞって好きだと口を揃えるこの曲ですが、生で聴いてみると、やはり儚さと美しさを湛えた名曲だと実感します。演奏も心のこもったいい演奏だったと思います。個別の曲で心に残ったところでは、まず「奉献唱」でしょうか。バリトン独唱がとても素晴らしくて聴き入ってしまいましたが、その後の合唱とパイプオルガンも敬虔な祈りに満ち、そして「Amen」。続く「サンクトゥス」も感動的でした。レクイエム冒頭から弦楽器のくすんだ感じの曲が続く中、この曲の艶のあるヴァイオリンの響きは光り輝いて聴こえます。そして「Hosanna in excelsis」部分の盛り上がりとその後の静けさ・・・。心に染み入りました。

札幌、本日の最高気温は19度。もうすっかり秋という、そんな一日でした。


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地震と停電

その他
09 /08 2018
お亡くなりになられた方のご冥福、安否不明の方の一刻も早い救出をお祈りいたします。
また、いまだ避難所生活や断水停電で不自由な暮らしをされている方にお見舞い申し上げます。

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夜中、枕元に置いていたスマホの緊急地震速報で起こされた直後、結構激しい揺れ。
札幌の最大震度は6弱とのことでしたが、拙宅付近は地盤が比較的良い?ためか、道路や建物に被害はありませんでした。家族も無事です。停電で不自由な生活でしたが、昨晩復旧しました。ろうそくの下でのご飯は一晩で済みました。今回は暖かい季節だったのと、自宅が断水しなかったことが有難かったです。

それにしても北海道という島まるごと停電という事態には驚きました。どこにも逃げようがありません。普段からの備えが重要と思い知らされました。


※2018.9.8 13時半 市内震度を訂正しました。

札響第611回定期 ウォルトン 交響曲第1番ほか

音楽鑑賞
08 /26 2018
■札幌交響楽団第611回定期演奏会

ヴォーン=ウィリアムズ タリスの主題による幻想曲
エルガー チェロ協奏曲ホ短調(ヴィオラ版)*
ウォルトン 交響曲第1番変ロ長調

指揮:尾高忠明
ヴィオラ:今井信子*

2018年8月25日(土)14時
札幌コンサートホールkitara

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名誉音楽監督の尾高さんお得意の英国音楽3曲が8月の定期の曲目です。最初は「タリス」。弦楽器のみが2群に分かれて配置、第2群はステージ最上段です。荘重な響きが支配する曲は聴いていて少々気が重くなりましたが、清澄な弦の響きや首席奏者たちの独奏を楽しみました。

2曲目はヴィオラ版によるエルガーのチェロ協奏曲。白い衣装で登場した独奏の今井信子さんを聴くのは20年ぶり。音楽のつくりはやや小ぶりな印象ですが、渋くて味わい深い演奏はさすがに素晴らしいものがありました。それと是非書いておかねばと思ったのは、札響によるきりっと引き締まった管弦楽。こちらもとても上手くて聴いた後の充実感がありました。さらに今回嬉しかったのはアンコール。曲が始まった瞬間にハッとしました。20年前に聴いたのと同じバッハの無伴奏チェロ組曲第1番、そのサラバンドだったからです。目を閉じて音楽に聴き入りましたが、すごく良かった!。

休憩後はウォルトン。ウォルトンは昔楽器をやっていた頃、吹奏楽編曲版で他の曲を演奏したことがありますが、この第1交響曲はまともに聴いたことがなく、この演奏会のためにyoutubeで予習して臨みました。札響の前回演奏は16年前で、通算でも今回が3回目。ちなみに指揮はすべて尾高さんとのことです。演奏の方は一言でいうと尾高さん会心の演奏だったのではないでしょうか。第1楽章後半の重苦しい響きが続き盛り上がっていくところや、終楽章の終わり近くのトランペットソロからラストまでのところ。2対のティンパニ、輝かしい金管群、ベルアップしたホルン、ピッコロやシンバルの鳴り響く演奏効果満点の圧倒的なフィナーレは本当に素晴らしかったです。

メインのウォルトンがあまりメジャーではないためか客の入りは7割程度と思いましたが、尾高さんの指揮で英国音楽の魅力が十二分に伝わる演奏会だったと思いました。


ロストロポーヴィチ チャイコフスキー交響曲全集

音楽鑑賞
08 /04 2018

最近はロストロポーヴィチによる70年代に録音されたチャイコフスキー交響曲全集を中心とするアルバムを聴いていました。CDショップに立ち寄った際に何気なく手にとり、収録曲と6枚組で千円ちょっとというコスパに惹かれて思わず購入したものです。

1. 交響曲第1番『冬の日の幻想』
2. 交響曲第2番『小ロシア』
3. 交響曲第3番『ポーランド』
4. 交響曲第4番
5. 交響曲第5番
6. 交響曲第6番『悲愴』
7. マンフレッド交響曲
8. 幻想序曲『ロメオとジュリエット』
9. 幻想曲『フランチェスカ・ダ・リミニ』
10. 憂うつなセレナード
11. 序曲『1812年』
12. ロココの主題による変奏曲

マキシム・ヴェンゲーロフ(ヴァイオリン:10)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1-9)
ロンドン交響楽団(10)
ワシントン・ナショナル交響楽団(11)
ボストン交響楽団(12)
小澤征爾(指揮:12)
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(指揮:1-11、チェロ:12)

録音:1976-77年(1-9)、1999年(10)、1988年(11)、1985年(12)

録音に関して言えばさすがに不満がないわけではないものの、演奏の方はというと、交響曲ではメリハリの効いた男性的で逞しいチャイコフスキーといった印象で、その思い切りの良さに爽快感を覚えました。特に第2番、4番、マンフレッド、悲愴あたりが良かったですね。それと「ロココの主題による変奏曲」、こちらはさすがの一言。切々と歌うところでは大いに感じ入りました。素晴らしい!。

最近は更新頻度が落ちている拙ブログですが、駄文を書き連ねて5年。本日より6年目に入ります。


PMF ホストシティオーケストラ演奏会

音楽鑑賞
07 /24 2018


■PMFホストシティオーケストラ演奏会
~札響&PMFアメリカの名手たち~

ハイドン:トランペット協奏曲変ホ長調*
モーツァルト:ホルン協奏曲第4番変ホ長調**
コープランド:クラリネット協奏曲***
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調


トランペット:マークJ.イノウエ*
ホルン:ウィリアム・カバレロ**
クラリネット:スティーブン・ウィリアムソン***

指揮:クリスチャン・ナップ
管弦楽:札幌交響楽団

2018年7月23日(月)19:00
札幌コンサートホールkitara

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ホストシティオケ札響とPMF教授陣が独奏者として共演する演奏会を聴いてきました。面白い企画で、曲目も大いに興味をそそられ、とても楽しみにしていたものです。

1曲目はサンフランシスコ響首席トランペット奏者のマークJ.イノウエ氏によるハイドン。華やかな響きと伸びやかな歌で名作コンチェルトを存分に楽しみました。しかもノーミス!。演奏会のオープニングを飾る素晴らしい演奏でした!。楽器はEs管を使用していたように思われます。

2曲目モーツァルトの独奏者はピッツバーグ響の首席ホルン奏者、ウィリアム・カバレロ氏。大柄でにこやかに登場。会場もリラックスした雰囲気に包まれます。以前オケで聴いた時はパンチの効いた豪快な演奏をされる方という印象でしたが、モーツァルトではもちろんそんなことはなく、確かなテクニックと軽やかな吹奏で上品なテイストを出していたと感じました。第1楽章のカデンツァはR.シュトラウスのアルプス交響曲や英雄の生涯のフレーズがちらっと顔を出すユニークなものでした。

そして、この日一番の盛り上がりを見せたのは、シカゴ響の首席クラリネット奏者、スティーブン・ウィリアムソン氏の独奏によるコープランドのコンチェルトでした。哀愁漂う第1楽章、リズミカルでノリノリの第2楽章、2つをつなぐ技巧的なカデンツァ。ベニー・グッドマンの委嘱で書かれたとても素敵で、かつ大変な難曲を美しい高音、深みのある低音、素晴らしいテクニックを披露し聴衆を大いに沸かせていました。ホントいい曲、いい演奏だったと思いました。

休憩をはさんでの後半はベートーヴェンの第7番。最近、耳がベートーヴェンを欲しているような感じがあって、こちらも楽しみにしていました。演奏では第2楽章はもう少し早く、第4楽章はもう少し遅い方が好み(実際かなりの快速テンポだったような・・・)でしたが、全体的には推進力のある若々しい演奏で良かったと思いました。